ブリイズの周囲では血の宴がはじまっていた。
(怖い……怖いよ……誰か助けてよ……お母さん……)
「小娘の肝はうまいぜ!」
「オレはこのでけぇキンタマを喰らって精力アップだ!」
彼らはただの兵士ではなかった。他者の苦痛と恐怖に快楽を見出す歪んだ精神を持っていた。君主であるヴェルニャックリィの狂気が感染しているのだ。
血と肉と狂気の匂いがあたりに充満する。
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