ブリイズはひとりで歩き始めた。 やがて川を見つけ、そこで死臭にまみれた体を洗った。 「ムヒョォー! アニキッ! コドモッ! ニンゲンのコドモッ!」 「うわぁっ!」 「クピピピピ! 死体漁りにきたらとんでもない堀だしもんを見つけたぜ!」 「オレこそは未来の皇帝『閃光のバルガロッサ』だッ!!」 「そしてオレはバルガロッサ皇帝の右腕、『漆黒の砂塵ギルガロード』!!
「アニキ、今日のランチはどうします!?」 「オレのモットーは年中不変、『犯して殺せだ』! 生き肝を喰らってやるッ!!」 「ヒャヒャヒャ! 小僧、きいたか! さっそくぶち犯す! さぁ、アニキ、自慢のちんこを小僧のケツ穴にホールインワン!」 「やー! やーめーてーよー!」 「クピププププッ! いやよいやよも好きのうち!」 「でた! でました! アニキ自慢の極細ちんこ! どんな穴にもジャストフィット!」 「ぎゃーっ!!!!」
「さて、そろそろシメますか」 「オレの絶頂のタイミングに合わせるんだぞッ!」 「ヒャヒャヒャ、小僧、覚悟ー!」
バゴ! 『アニキ』の頭部が消失した。 「だ、誰だ! うわっ!」
「あぶなかったわね。」 「あ、ありがとうございます……」
「俺の名はキャリィ」 「おれの名はニキシ」 「おれの名はシノマ」 「わたしの名はウィスパライト。ウィスって呼んで この子は妹のエムスルよ」 「おれの名はタイガ」 「あたしの名はゼラノ」 「オレ達、みなしごわんぱく団!」
「じゃあ気をつけてな」
「ま、待ってよ! 僕も連れていって!」 「……向こうで死体の山を見たが……あれはお前の仲間か?」 「……うん……」 「仲間を殺されて悔しいか?」 「……うん……」 「復讐したいか?」 「……うん」 「命に替えても仲間のカタキを討ちたいか?」 「う、うん!」 「じゃあダメだ」 「えっ、なんで!?」 「俺達は自分が生き延びることだけに全てをかけている。復讐など無意味だ」 「ぼ、ぼく、復讐しない……」 「悔しくないのか?」 「く、悔しいけど復讐しない!」 「お前、名前は?」 「ブリイズ。みんなはぶりりんって呼んでる」 「いいか、俺達は仲間が殺されそうになっても、自分の身が危険ならば助けにいかない。仲間全員を見捨てても自分だけが生き残るというのが掟だ」 「うん」 「よし、ついてきな。今日からお前は仲間だ」
「みんな、歌うぞ!」 「今日もとっぷり日が暮れたー 明日に備えてさあ寝るぜ 今日の寝床は草の上」
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