プロローグ
「ナイか。久しぶりだな」
女の後ろには、薄汚れた白衣を着た不気味な男が立っていた。
先生と呼ばれた男は、砂嵐に霞むヴェルニャックリィ城を見やった。
無言で城を見つめ続ける男に、ナイは話しかけた。
「あれから7年ですね。」
「うむ・・・・」
「城はますます大きくなりました・・・・」
「また大きな戦争が起こりそうです。そしたら忙しくなりますね」
2人はとりとめもない会話をしながら彼方の城を見つめる。
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