第一章 1

 

 「よし、ノバエラ、これはおまえの仕事だ。やれっ!」

 「はいよー!!」

 ブリイズの母、ノバエラは息子の顔に手を伸ばした。

 「ギャアアアアアアア!! 痛いよー! 母さん!!」

 愛する息子の眼窩にためらわず指を突っ込む。これが、先ほど身を挺して息子を救った者の所行だろうか。

 

 

 えぐりっ!!

 ブリイズの右眼球がえぐり出される。

 

 

 「うわああぁぁあぁぁあんっ!!!」

 少年の泣き声が響き渡った。

 この無垢な瞳にいかなる力が隠されているというのか。

 次回に続く。

 

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