「うむ、たしかにそうだ。だが、世界がものすごく大きかったとすれば、球のてっぺんあたりいるかぎり大地は水平に近くなる。 我々人類の祖先はそんな世界に暮らしていた……。その世界は『チキュウ』と呼ばれていた。 人類は大地を割り、海を開き、空を制した。あらゆる病気の治療法を見つけた。 そしてついには星の世界にまで旅立った……」 |
「ええーっ! 星の世界ーっ!?」 |
「夜空に浮かぶ星は、すべて人間の世界と同じような球体でできていて、その下面が輝いていたのだ。当然チキュウの下面も輝いていて、下方の世界を照らしていた 人類は星の世界を自由に飛び回った。しかし、チキュウのように作物が育つ星はほとんど見付からなかった。 我々の祖先も、チキュウとは似ても似つかない過酷な星に降り立ったのだ。 空を旅するのに使った船は壊れてしまい、その世界で生きていかねばならなくなった。 そして祖先達は日々の仕事をもっとたくさんこなせるようにするため、家畜に改造を施した。『猫』『兎』という生物に知能を与えたのだ」 |
「ええーっ! 猫人や兎人は 家畜だった のーっ!?」 |