シンプルシリーズ最高傑作との呼び名が高いTPSです。
 開発は、ギガンティックドライブを製作したサンドロットです。ギガンティックドライブのエンジンを流用したため、高クォリティのものが安く作れたとのことです。
 このゲームの売りはなんといっても巨大な敵キャラ。大型モンスターがこれでもかといわんばかりに襲ってきます。地平線の彼方から巨大蟻の大群が襲ってくる様は圧巻のひとこと。
 これはかなりおもしろいです。
●システム
 左スティックで移動、右スティックで照準、R1で射撃の、一般的なTPS・FPSと同じ操作方法です。自動照準の働く簡易操作モードもありますが、それだと充分に楽しめません。一通りクリアはできるものの、ゲームとしてはおもしろくないといった感じです。
 武器の弾数に制限はありません。マガジンを全弾撃ちつくすとリロードが入ります。基本的に強力な武器ほどリロード時間が長いので、それを考慮にいれつつ撃ちまくりましょう。リロード時間はゲージで表示されます。
 出撃時に二種類の武器を持つことができます。敵を倒すと武器アイテムを落とすことがあり、それを取った状態でクリアすると取得リストに追加され次の面からその武器を使うことができます。同じ面を何度もプレイできるので得意な面で武器集めをすることもできます。
 アーマーアイテムを持ち帰るとHP最大値が増えます。
 アイテムを集めつつキャラを強化し先の面に挑んでいくという形になります。
 ある程度FPS操作に慣れていれば、EASYやNORMALなら無理にキャラ強化しなくてもすんなり進んでいけると思います。
 面によって役に立つ武器とそうでない武器とがあり、母艦を落とす面では到達距離の長い武器を持っていないとクリア不可能だったりもします。何度もやり直して適した武器を探すのもこのゲームの醍醐味です。
 武器の種類は百を越えます。なかには使えないものもありますが、これを集めることがゲームのもう一つの目的でしょう。
・連射が効きリロードも速いけど威力が弱くていまいち使えないアサルトライフル
・リロードが非常に遅いけど距離と破壊力に優れたスナイパーライフル
・近距離での攻撃力は絶大だけどリロード速度と連射数のせいで使えないショットガン
・射程距離が長く爆風でもダメージが与えられるロケットランチャー
・自動的に敵を追尾してくれるミサイル
・爆風で敵を倒せる中距離用の武器グレネード
・いまいち役に立たない特殊兵器
 の七系統に分かれています。
 アサルトライフルやショットガンはいまいち使えませんが、終盤に手に入るものは欠点が解消されかなり役立ちます。
 バイク、戦車、ヘリの三種類の乗り物があります。しかし乗り物は耐久力が非常に低いのでほとんど役に立ちません。
 使うのは移動用のバイクくらいです。
 ヘリは飛び立つまでにかなり時間がかかるため、ローター回してる間に敵に囲まれ破壊されることも多々あります。
 アイテムや敵の位置は光点としてレーダーに表示されます。ある程度離れた敵はレーダー外周に張りつき正確な位置がわからりません。便利すぎないところがゲーム性を高めています。
 難易度はEASY、NORMAL、HARD、HARDEST、INFERNOの五段階です。HARDESTをクリアすれば充分楽しめたといえると思います。逆に言えば、EASYやNORMALをクリアしておしまいというのは少々もったいないです。
 また、高難度のほうが強力な武器が出ます。
 僕のプレイでは、クリア時の体力がNORMALで2000、HARDESTで5500、INFERNOで8800くらいだったでしょうか。HARDまでなら無理に稼がずとも自然に増えていったと思います。
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●グラフィック
 さほど良いとはいえないものの見せ方がうまいです。
 静止画ではいかにも低価格ソフトという感じですが、敵は巨大だしすべての建造物を破壊できるため、動いてる画面では大迫力です。
 また撃ちこみや爆発のエフェクトがよくできています。これのおかげで爽快感がかなりあがっています。
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●音楽・効果音
 いかにも怪獣特撮ものという感じで雰囲気が出ています。
 撃ち込み感もばつぐんです。
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●ストーリー
 宇宙から攻めてきた悪い怪獣を地球防衛軍の生き残り兵士がたった一人で壊滅させる!というものです。
 戦闘中やクリア時に流れる
「あれが戦車? 歩いてるぞ!?」
「なんて男だ。人間一個体がインベーダ以上の戦闘能力を持っているというのか」
「おい、すげえな! あんなでかいのをたった一人でやっちまうとは。おまえのほうがよっぽど怪物だぜ」
 などの無線がいい味を出しています。
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●問題点
 フレームレートが低いです。でかい敵が出たり蟻の群れが攻めてきたりするとガクガクです。この状態で建物の崩落に巻き込まれたりするとなにがなんだかわからなくなります。
 TPS入門用として挙げられたりもしますが、実際のところある程度右スティックでの照準操作に慣れた人でないと楽しめないような気がしました。
 かなり前に買ったものの、最初はNORMALで一通りプレイして放置していました。
 原因は最初に書いたフレームレートのせいではないかと思っています。この手のゲームでフレームレートが低いと、狙いをつける際に照準がワープするかのように飛び回り思ったように操作できません。
 操作することの快感が薄いわけです。
 ある程度FPSに慣れたあとならフレーム落ちしてる部分の挙動を脳内で補完できるため、気にせずプレイできるのではないかと思いました。
 クリア直前のアイテム集めがめんどくさいです。
 基本的に最後の一体を倒すとクリアになるので、アイテムを回収するためザコ一匹残しマップを走り回ることになります。
 時間をかけて取りに行ったアイテムが回復アイテムだったときの徒労感はかなり大きいです。
 インフェルノをクリアするためにはキャラを強化せねばならず、けっこうな作業を必要とします。僕はこういう作業は好きなので楽しめましたが、嫌いな人にはつらいかもしれません。とはいえHARDクリア程度ならたいした作業は必要ありません。
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●感想
 とにかく迫力がすごいです。迫力や臨場感ならそのへんのフルプライスのゲームにも全然負けていません。いやこれに勝るものの方が少ないかもしれません。噂にたがわぬ大傑作です。
 アイテム集めはSTAGE15停泊がいいと思います。小型UFOを片付けておいてから、アサルトライフルを持ち母艦の下で蟻を倒しまくります。最強のアサルトライフルが手に入ればinfernoでもこの技が使えます。
 僕は、武器を○個取ったら母艦を倒し次の母艦に向かい全艦破壊したらセーブというサイクルで稼ぎました。(二度ほどフリーズしました。あまり粘るのはあぶないかもしれない)
●まとめ
 開発元 サンドロット
 発売日 2003/06/26
 プレイ記録
 ・主人公体力 8828
 ・武器取得数 109
 ・達成率 100%
 ・プレイ時間 35:17:00
























