※2023/02/08追記
電池切れによる不具合と、ルータ変更による不具合について。
HDD容量が足りなくなり、増設するのもなんかめんどくさいのでNASを導入することにしました。
外部HDD程度の扱いでいいので「一番安いやつでいいかー」と思ったものの、低価格の製品(HDD一基型)は後々HDD換装できないようでした。付属HDDに管理ソフト(つまりサーバOS)がプリインストールされているためらしい。
なので、入れ替えできるものを探しました。
一番人気のDS218jが二万円ほどだったのでこれにしました。とりあえず3TB一台で運用です。
HDDはWDのREDにしました。なんかBLUEよりも耐久性がいいらしい。
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NASとは何なのかというと、データ保存を目的としたPC、小型のサーバです。
自宅に設置するものとはいえ、本質的には外部のサーバと同じ扱い、つまりレンタルサーバだのdropboxだのと同じ使い方ができると言える……。
常時起動している装置なので、外出先からでもアクセスできるわけですよ。アクセスのないときは待機モードになるので電気代も安心。
そんなすごいものが二万円で買えてしまうなんて……。
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●ざっと使ってみた感じ
サーバというものに触ったことがないためいろいろと悩む部分がありました。さすがにHDD増設とはわけが違う……。
ネットワーク接続なだけに、普通のHDDよりはだいぶ反応が遅いです。
うちのルータは100Mbpsなので、45GBのデータを移動させるのに1時間ですよ。
まぁ主な用途はバックアップ&大きなデータの倉庫なので問題ないだろう……。
最初のバックアップ・同期こそとんでもない時間がかかったものの、普段の使用ではほとんど問題ないです。
やってることはLANケーブルを使ったデータ送信なので、倉庫目的の場合PC本体の動作とはほぼ関係ないと言える。
ただ、ソフト面の出来がいまいちで同期チェック用のプログラムが若干重いです。
あとAVASTとの相性がかなり悪い。
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基本的に常時起動前提の機械ですが、一定時間データが来ないと自動的にスリープモードに入るそうです。
電気代も安心だ。
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便利な機能を使うにはNAS側の専用フォルダを強制されるなど、仕様に若干問題あるような気がしないでもない。
この影響で付属の動画・音楽管理ソフトが役に立たない。
とはいえ、こういうのは使い慣れたものを使えばいいので問題ないだろう……。
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●セッティング
先に言っておくと、本職のライターが書いた記事がいっぱいあるので、そっちを読んでおけばいいだろう……。
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1605/31/news163.html
https://japan.cnet.com/article/35082471/2/
以下は自分用の覚え書きみたいなものといえる。
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カバー外す。
ハードディスクをセット。ビスで止める。
カバーつける。ビスで止める。
LANと電源を接続。
簡単すぎる……。
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そしてソフトウェアのセッティング。
NASはサーバ、つまり小さなPCなのでOS等のインストールが必要になる。
NASにはモニタやキーボードが無いので、PCのブラウザを使ってNAS本体を操作することになる。
スイッチ入れる。
PCのブラウザに http://diskstation:5000 を入れてNASにアクセス。
すると「DISK*をフォーマットします」と出る。これはちょっと焦る。
ここでいうdiskはNASにセットしたHDDのことなので、フォーマットしてもいいんだよ……。
インストールが始まる。
10分のカウントダウンが始まるが、これはダミーのカウントらしく僕の環境では5分かからず終わった。
トラブル等で時間がオーバーすると別のポップアップが出て場をつなぐらしいぞ……
インストールが終わるとサーバ名、アカウント名、パスワードの入力を求められる。
さらにQuickConectというものの登録を勧められる。
これはSynologyのアカウントであり、作っておくと外部からでも家のNASにアクセスできるようになるらしい。
とりあえず作っておこう……。
便利アプリのリストも大量に出てくるが、よくわからないので何もインストールせずに進む。
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●本体の更新
とりあえず本体の更新をしたけど、ここでトラブルが発生しました。
更新後 http://diskstation:5000 でアクセスできなくなった。
ルータの関係らしい。
この場合 http://find.synology.com か、先ほど作ったQuickConnectのアドレスでアクセスすれば繋がるようです。
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●PCからNASのフォルダにアクセス。
NAS側の コントロールパネル→ファイルサービス→SMB のところにwinからアクセスする際のアドレスが書いてある。
僕はasrというファイラを使っているので、これをランチャに登録した。ワンクリックでアクセスできる……。
「ネットワークドライブの割り当て」で共有フォルダを設定するというやり方もあるらしい。
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●自動バックアップ
NASを導入したからには、現在制作中の作品を丸ごと自動バックアップしておこう……。
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NASのパッケージセンターからCloudStationServerをインストールする。(下記のdriveに丸ごと含まれているそうなので、driveをインストールしたほうがいいかもしれない)
インストール後CloudStationServerを開くとCloudStationBackupがあるのでPCにインストール。
インストール終了すると、IPアドレス、ユーザー名、パスワードの入力を求められる。
IPアドレスは入力欄の右端の虫メガネをクリックすれば検索してくれる。
QuickConnectのアドレスでもいいらしい。
設定を進めると
「バックアップするための共有フォルダがありません」
と出る場合がある。
ユーザーホームサービスを有効にしないといけないらしい。
NASのコントロールパネル→ユーザー→詳細→ユーザーホーム でチェックを入れる
http://python.slightlysimple.net/entry/2017/04/23/145344 (参考にしたサイト)
NAS側には home/CloudStation/Backup/(username) というフォルダができる。
外部から変更禁止などの設定ができる。
※バックアップ先フォルダは固定
バックアップ元のフォルダを設定する。
特定のフォルダを除外したりもできるので、ゲームのプロジェクトの場合debugやreleaseを除外しておくと良さそう。
拡張子で除外したりもできる。
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設定後はPCを再起動しないとcloud-backup-daemon.exeが高負荷で動き続けるようです。
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●フォルダ同期
Dropboxなどのように同期する機能もあります。
バックアップは差分ができるそうなので、単純に倉庫として使うだけの場合はこちらのほうがよさそうです。
NASに「drive」をインストールし、PCにCloudStationDriveをインストールします。
しかしこれもNAS側のフォルダは固定です。なぜなんだ……。
WEB上の他のクラウドサービスと連携などもできるようです。
大事なファイルがますます安全になってしまう……。
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●スマートフォンでの使用
これはかなり悩みました。
スマートフォンでもブラウザ経由でNASにアクセスするのですが、メニューのフォルダ欄ををタップしても設定画面になってしまい中身にアクセスできま
メニューの下のほうにDS***というアイコンが並んでおり、これを使ってアクセスするようです。
しかしタップしても真っ白の画面になるだけ……。
かなり悩みました。そして原因がわかった。
ファイアウォールソフトを使っているせいだった……。
NAS上のファイルへのアクセスは専用のアプリを使うらしく、まずそれをダウンロードする必要があります。
とりあえず DSfile をダウンロードすればいいようです。
NAS上の音楽・動画ファイルは、DSfile経由でスマートフォン搭載のアプリを使って再生できます。まぁ当たり前か。
DSaudioとDSvideoもインストールしてみましたが、これらはNAS本体と連動する管理ソフトらしく、なくてもよさそうです。
というか後述の問題により使えない。
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DSfileには「デスクトップモード」というのがあるのですが、表示領域がスマートフォンの画面からはみ出してしまいます。
画面の右端をなぞるとスクロールバーが現れ縦スクロールはできるのですが、なぜか横スクロールはできません。
しかもスマートフォンモードに戻せない……。(ウィンドウ最下部中央に戻すボタンがあるものの、横スクロールできないせいで押せない)
その場合、スクロールバーを猛烈ないきおいで引っかいているとたまに画面が縮小されます。
発動条件がまったくわからない。
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●問題点
CloudStation BackupやCloudStation driveによる同期先を任意のフォルダにできません。
home/drive以下に固定されます。
そして、home以下のフォルダはAudioStationやVideoStationで使えません。
AudioStationやVideoStationは、ルートにある音楽・動画フォルダしか読み込めないようです。
つまりバックアップや同期したフォルダでは付属の音楽・動画管理ソフトを使えないわけです。
なんでこんな仕様なのか意味が分からない。
常識的に考えてありえない仕様なんだけど、うちの環境がバグっているのか。
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バックアップとフォルダ同期のチェックが若干重いです。(cloud-backup-daemon.exeとcloud-drive-daemon.exe)
うちの環境だとCPU使用率が10~20%くらい増える。
気になる人は普段は起動しておかず、バックアップしたい時だけ起動させればいいかもしれない。
タスクバーのアイコンから 右クリック→終了 で停止できます。
CloudStation Backupは非常に便利なんですが、フォルダ指定しているときに誤って上位フォルダにチェック入れてしまうと、すべてのフォルダにチェックが入ってしまい再び指定することになります。
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AVASTとの相性が非常に悪いです。
挙動監視シールドを使用してるとCPU使用率が跳ね上がります。
僕は挙動監視シールドを常時OFFにしました。
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●まとめ
安くて簡単なので、バックアップ・倉庫目的にはいいんじゃないでしょうか。
付属ソフトの出来はお世辞にもいいとは言えず、はっきり言ってしまうと出来が悪い。
NAS導入で賢くデータ管理!みたいな用途には向かないと言えよう……。
僕はもともと倉庫目的で買ったので大満足ですよ。
● タスクスケジューラが働かず自動起動しなくなった
使用して4年ほどたったころ、自動起動が働かずバックアップできていないことに気付きました。
二カ月間バックアップされていなかった……。
手動で電源を入れれば動きますが、自動起動はあいかわらず働きません。
調べてみたところ、ボタン電池が切れて内蔵時計が働かなくなったためのようです。
2018/09に購入し、2022/10ころ止まっていました。
結構なトラブルなのにあまり情報がないのが不思議。
僕が見た限りでは対処法を書いているのは二人だけでした。
もっと話題になって良さそうですが、この手の機器は4年経ったら買い替えるものなのかもしれない。
https://nmtysh.hatenablog.com/entry/2021/01/03/215010
http://blog.livedoor.jp/mibooks_blog/archives/11666674.html
電池交換は自分でできます。
先人の記事を見れば問題解決ですが、ブログの記事がいつまで残るかもわからないので一応僕も記録を残しておきます。
プラスドライバーが必要です。マイナスドライバーもあるといい。
電池は「CR1220」です。
ケースを開け、四隅のねじを外し、ファンのコネクタを外します。
HDDを取り外します。
ホルダーから電池を取り外して交換します。
かなり固いので気を付けましょう。
僕はマイナスドライバーに布を巻いて絶縁し、こじって取りました。
ケースを組みなおしたらDSMのメニューから
コントロールパネル→地域オプション→時間設定(NTPサーバとの同期)
を設定します。
うちの環境では time.google.com でhあうまく動きませんでした。
● ルータを変更したら繋がらなくなった。
DSMが繋がらず、どうもNAS自体が認識されていないようです。
結論から言えば、おそらくPCのネットワーク設定から修正できます。
しかし僕はそこに頭が回らず右往左往してしまった……。
僕は synology assistant を使って接続しました。
synology のサイトにいき、タイプ「nas」、製品「ds218jをセットするとダウンロードのメニューが出ます。
「デスクトップユーティリティ」のタブから「Synology Assistant」を選びダウンロード・インストールします。
https://www.synology.com/ja-jp/support/download
起動後の検索ではnasは見つかりませんでしたが、手動検索で見つかりました。
接続失敗になっています。
機器を選択し「接続」でウィザードが開きます。
自動設定と手動設定がありますが、自動だと繋がらないようです。
「手動設定(推奨)」にチェックが入っており、項目も自動的に埋められていたのでそのまま適用すれば繋がりました。
無事DSMが開きましたが、バックアップはできませんでした。
drive cliant のバックアップタスクの設定を変更する必要があります。
「…」→「設定」→「接続」からサーバーのアドレスを変更します。
アドレスにはDSMのURL部分「**.**.**.**」を入力します。
パスワードも入力して適用します。