サブシスタンス版の感想になります。
攻略のヒントは感想の項を参照。
だいぶ前に一度クリアしたのですが、そのときはすごいゲームだと思いつつも一番簡単なモーでさえ難しすぎてちっとも楽しめませんでした。山岳地帯あたりから一切隠れることをせず、コマンドーになって殺戮を繰り返してしまいました。
その後スプリンターセルやヒットマンをプレイしステルスアクションのコツを身につけた僕は、今こそ再挑戦のときだと思いMGS3のHARDノーアラートクリアに挑んだのでした。
まず最初の場面で徹底的に基本操作や敵の挙動を研究しました。
実に1時間。
延々と敵の後をつけたりCQCで投げつけたりしてスネークの操作をおぼえました。
そしてプレイを開始し、なんとかHARDノーアラートクリア、EXPERTノーキル・ノーアラートクリアを果たしたのでした。
そして悟ったことは……これはおもしろい! とてつもなくおもしろいゲームですよ! ゲームの歴史に名を刻むべき傑作だと思いました。
しかし、操作やシステムの煩雑さのせいでこれをちゃんと楽しめる人は購入者の10%もいないんじゃないかとも思いました。
大半の人は僕の初プレイ時と同じくマシンガン持って突撃する形になるような気がする。
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●システム
左スティックでキャラ移動、右スティックで視点移動のTPSっぽい操作です。
しかしこの視点移動はあとから強引につけたようで、キャラの向きとは連動していません。主観モードにしたとき現在のカメラ方向を主観で見るのではなく、キャラの視線方向を主観で見ることになります。
偵察中にもっとじっくり見ようと思って主観にすると全然見当違いの方向を向いてしまいます。
また、主観中に右スティックで視点を動かしてから主観を解除しても、キャラの方向は変わっていません。匍匐から客観視点に変わるときも同様です。匍匐で正面に移動(レバー上方向)していたのに穴や草むらを出ると右方向を向いていた、ということが頻繁にあります。このため、主観で偵察し敵がよそを向いた瞬間に素早く移動しようとしても、変な方向に走ってしまうことがあります。
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キャラの状態によって各ボタンの働きが変わります。通常時、武器を構えているとき、主観時、敵を捕まえているときで操作がガラっと変わったりしてものすごくややこしいです。
武器の種類によってもボタンの働きが変わります。
HARD・EXPERTをクリアした後も操作に戸惑うことが多々ありました。
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動いているとスタミナゲージが減ります。スタミナが減っているといろいろ調子悪くなったりするので、そのへんの生き物を捕まえて食べます。これはサバイバル感があって楽しいんですが、食べ物が豊富にありすぎてあまり意味無いかなと思ったりもします。
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ダメージを受けたときはケガに応じて自分で治療せねばなりません。めんどくさいけど雰囲気は出てるかも。放っておいてもそのうちキズは治るので、面倒だったら治療しなくてもいいです。
しかしボス戦中に弾ほじくりだして消毒して包帯巻いてとやってるのを想像するとすごく変だ。
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顔と服の迷彩を変えることができます。場所に応じた迷彩にしましょう。90%以上なら、敵の半径5メートル圏内に入らない限りまず見つかりません。
これは面白い要素なんですがこのせいで敵の視界の把握が難しくなっていたりもします。
キャラの姿勢には立ち・しゃがみ・匍匐があります。姿勢によっても迷彩率がかわります。
匍匐で移動中に壁や木に接触すると強制的にしゃがみ状態になってしまい、迷彩率が激減し敵に発見されることもあります。これは地味に困る。
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武器は装備して使う形式です。複数武器を持っている場合、装備しているもののみL字メニューで選択できます。めんどくさいという意見もあるんですが、個人的には武器メニューがすっきりするので好印象です。
装備品には重さの概念があります。たくさん装備しているとスタミナの減りが早いです。
バックパックに入れてあるものについては重さは加算されません。
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●グラフィック
かなり綺麗です。背景もキャラもPS2最高峰です。スネークがかっこよすぎて困る。デモもすべてゲーム中のキャラで行われます。
ジャングル表現もPS2トップクラスでしょう。グラフィックだけならこれより優れたものはあるものの、草むらに隠れるとか動物が生息しているとか、「ジャングルとして機能している」感じはこの作品が最高だと思います。
普通にプレイする限りでは処理落ちやフレーム落ちもほとんどなく滑らかに動きます。
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●ストーリー
これも実に素晴らしいです。非情で悲しい戦士の世界という感じです。
個人的にはヒロインのエヴァがむかついてしょうがないのでこいつさえ出なければと思いました。
どうも峰不二子系のキャラは苦手です。ビッチキャラ自体は歓迎なんですが、下心見え見えで最後においしいところ持ってく気まんまんなのは全く好感が持てない。
むしろ本当のヒロインはザ・ボスでしょう。最後の戦いはアクションゲーム屈指の名シーンです。
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コブラ隊の面々も奇人変人ぞろいでかっこいいです。しかしゲーム中に過去や設定がほとんど語られないのが残念です。普通にプレイする限りでは、変な悪役みたいにしか描写されていません。
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このゲームはストーリーがおもしろすぎるせいで早く先を見たくなってしまい、多くの人が突撃プレイをしてしまう気もする。
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●感想
☆なぜこのゲームは難しいか
最低難度でもステルスを維持しようとするとすさまじく難しいです。そのため、ほとんどの人がマシンガンを撃ちながら特攻してしまうのではないでしょうか。
過剰なほどのヒントが無線でもらえるものの、チュートリアル的なステージがなくいきなり高度な操作・判断を要求されます。
攻略の自由度が高いゲームなので好きなように遊べばいい、という意見もあるかもしれません。しかし製作者はステルスプレイを基本にマップを作り敵を配置しているわけです。このゲームを充分楽しむためにも、一度はノーアラートクリアに挑戦してみましょう。
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☆難しいポイント
・敵の巡回ルートが入り組んでいたり絡み合ったりしていて把握が難しい
ステルスゲームとしては歓迎すべき点ですが、初心者にはきつそうです。しかも最初の場面からわりと難易度高い。
・敵の通常時の移動速度がものすごく遅いのでルート把握に時間がかかる
これはまいりました。なにトロトロ歩いてんだよ!
尾行して暗殺するにはいいんだけど、ルート把握だけで五分も十分もかかるのはつらい。
これが嫌でステルスプレイを諦める人も多そうです。一定ルートを巡回してるとは思わず、「巡回ルート」自体に気付かない人もいるかもしれない。ゲームがよくできているだけに、「敵兵は臨機応変に巡回ルートを変えてる」と思ってしまったり。初プレイ時の僕がこんな感じでした。
・操作がとんでもなくややこしい
ほんとかんべんしてほしいです。
□を軽く押して武器を構えつつR1・L1を押しっぱなしにして照準を合わせ□を強く押し込んで射撃とか、R1・□を押しっぱなしにして構えR2・L2を強く押し込んで覗き込みながら□を素早く離して射撃とか、悪い冗談にしか思えない。
そんなところで個性を発揮しなくてもいいだろと言いたくなる。
・見つかった場合、警戒解除にかなりの時間がかかる
敵の数に応じて時間が増えるようで、マップ内に敵が3~4人いれば解除までに五分はかかるでしょうか。しかも探索が執拗で、同じところに隠れっぱなしでは見つかってしまいます。
動き回って敵の捜索から逃れるのはスリルがあって楽しいとはいえるものの、そこまでして逃げる意味は全くないので結局全滅させるか強引に進むかリセットしてしまいます。
・キャラの方向とカメラの方向が連動していない
システムのところにも書いたように、三人称視点と主観の切り替え時にカメラが注視する方向が変わってしまいます。
「三人称カメラを移動させて索敵し素早く主観で武器を構えて倒す」とか、「主観で敵の動きを窺い主観解除してすばやく移動」などのときに向きが混乱します。
・入門篇であるバーチャスミッションのラストがあまりにも難しすぎる
ノーアラートで乗り切るには相当の研究と根気が必要です。ゲーム中でも五指にはいる難所かもしれません。
大半の人はここでノーアラートクリアを断念するのでは……。
・クリアしてもコツをおぼえられない
ステルスプレイに徹しない限りいくらプレイしてもうまくなりません。
巡回ルートが重なる複数の敵が最初から出てくるため、段階的に基本を学べないのも痛いです。無線でいろいろ教えてくれるものの難度自体が高すぎてあまり役に立たない。せめて最初くらいは一対一にしてほしかった。
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逆に、これらの部分さえ乗り越えれば、VERY EASYでもEXPERTでもノーアラートクリアの難易度はあまりかわりません。高難度だとボス戦が厳しくなるくらいでしょうか。
敵配置と巡回ルートが難度の八割を占めているという感じです。
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☆攻略のヒント
ノーアラートプレイをする上でおぼえるべきコツをあげていきましょう。
いろいろとめんどくさいですが、最初に苦労してコツを覚えればアクションゲーム史上に残る名作を骨の髄まで堪能できます。
・まず敵の数をチェックし、それからルート観察
見つかってもいいからマップ内を走り回り敵の初期配置を調べます。
最初に敵の数がわかっていればルート把握が格段にやりやすくなります。
そしていったんリセットし、初期配置からの巡回ルートを観察します。
把握できたらさらにリセットして本番に挑みます。
捨てプレイで配置をチェックするのはズルい気もするんですが、正攻法でプレイするのはきつすぎるためこれくらいのズルは見逃してもらいましょう。
いちいち偵察したりルート把握したりは面倒だと思う人もいるかもしれません。
しかししばらくこれを実践していれば、そのうちパズルを解くようなおもしろさに変わります。
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・CQCの操作をマスターする
武器関連の操作はこの際置いておいて、まずは背後から敵に近づき捕まえる練習です。
なぜ武器関連は置いておくかというと、武器はボス戦でしか使わないからです。つまり、ボス戦のたびにそのとき必要な武器の操作をおぼえればいい。
まず、草むらで匍匐したり障害物の陰に隠れたりして敵の後ろをとります。その際、敵への接近には左スティックではなく十字キーの「ストーキング」を使います。左スティックの移動だと、いくらゆっくり歩いても距離が近くなると気付かれてしまいます。僕も最初はこれに気付かず見つかりまくってました。
3メートルくらいまでは歩きで近づきそこからストーキングです。敵との距離が1メートル以内になったあたりで○ボタンを押すとCQCで捕まえられます。
あわてて捕まえようとせず、しばらく後をつけてから捕まえる気持ちでいきましょう。
ここで○ボタンを強く押すと首を斬ってしまうので注意。なぜすぐに殺してはならないかというと、尋問とアイテム強奪という重要な仕事があるからです。
捕まえたら○ボタンを軽く押しつつ物影に移動します。他に敵がいなければ移動する必要はないんですが、それでも移動するのが特殊工作員というもの。
移動したら左スティックを押し込んで尋問です。何度か押しなおして全部のセリフを聞きます。
情報を聞き終わったら、○ボタンを離すと同時に□ボタンを押して銃を構えます。これでホールドアップさせられます。
ホールドアップ中にR1で主観にし顔や股間を狙うと、敵は腰を振ってアイテムを落とします。狙いを上下させれば再び腰を振るので、四つアイテムを出すまで繰り返します。
アイテムを出したら主観を解除し、銃を構えたまま左右に移動します。敵を中心に円を描いて移動するので、落としたアイテムを回収します。
これで一通りの用事は終わるので敵を殺すなり気絶させるなりすればいいわけですが、ここはひとつCQC~ホールドアップの練習をしておきましょう。
敵の後ろにまわり銃を降ろすと、しばらくの間はホールドアップしたままになります。そこですかさず○ボタンでCQCです。何度かCQC~ホールドアップの切り替えを練習しましょう。
CQCの状態でレバーを入れながら○ボタンを押すと投げで気絶させられます。気絶した相手に対し○で攻撃するとキックを放ちます。キックのたびに頭上の☆が減っていくので、起きるタイミングで後ろに回り、起きたと同時にホールドアップさせます。
こうしてどんな状態からでも自由にCQCにもっていけるように練習しましょう。
また、倒れた相手に対してもホールドアップが可能です。この状態でも主観で頭や腰を狙うとアイテムを落とします。
複数の敵がいるときは、物音を立てたり少しだけ姿を見せるなどして一匹だけ釣りだし、人目のつかないところで尋問&アイテム強奪しましょう。
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・カモフラージュ率と敵の視界をおぼえる。
どのくらいのカモフラージュ率でどれくらい近づけば見つかるかをあらかじめ試しおきます。
不審に思って寄ってきた敵の処理なども研究しましょう。
一ヶ所に留まっていると見つかるので、匍匐のまま逃げ回ったりするのがポイントです。
敵の誘導もおぼえましょう。
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・敵やアイテムは2エリア移動すると復活する
全滅プレイでじっくり探索する場合は注意です。
基本的に一本道に近い展開ですが、ラスト付近では前後左右にマップが繋がった巨大なステージも出てきます。全滅で進むのはめんどくさいので殺人はほどほどにしておきましょう。
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・最初の橋の場面では、向こうから敵が来るのを待たずに蜂の巣を落とす
僕は最初、向こうから敵が来たときに巣を落としまとめて蜂に襲わせるのだと思い込み、この場面がうまくクリアできませんでした。
いきなり落としてよかっただなんて……。
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・バーチャスミッションのラスト(大量の敵兵に捜索されるシーン)を意地でもノーアラートで乗り切る
ここさえ切り抜けることができれば他のシーンもなんとかなると思います。
この場面は、麻酔銃が当たった敵は眠ったままになります。
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・スプリンターセル(パンドラトゥモロー)をプレイしておく
すごく遠回りだけどこれがいちばん役に立つ気もします。いまさらこのゲームはどうかと思わないでもないですが。
時間がある人には超おすすめですよ! どんな攻略法・攻略サイトよりも役立つと思います。
スプリンターセル(初代&パンドラトゥモロー)は一本道進行で敵の巡回ルートも単純なため、ステルス行動の練習がしやすいです。カメラの操作も似てます。
かなりステルスを強制される作りになっています。
スプリンターセル初期2作は「このシーンではこの敵をこうやって乗り越えろ」と各場面での行動目標がはっきりしているため、ステルスプレイが自然と身についていきます。銃封印でプレイしましょう。
スプリンターセル初代は敵の聴力が良すぎて後をつけるのが難しいです。より簡単になったパンドラトゥモローがおすすめ。世間のレビューでは評判がよくないですが、僕はパンドラトゥモローのほうが出来がいいと思います。
●攻略まとめ
以下の点に注意してプレイすれば、攻略サイトに頼らずとも自力でクリアできると思います。
いやボスでつまづくかも……。
ボス戦は、まぁステルスとは関係ないので、どうしても倒せなかったら他の攻略サイトを参考にしてください。
・敵配置と巡回ルートの把握
ステルスゲームの基本です。めんどくさいですがおもしろい部分でもあるので、これだけは慣れましょう。
・敵の視界と行動パターンの把握、誘導
ちょっとだけ姿を見せたり音などで敵の気を引いた後、匍匐などを駆使して誘導しましょう。
・ストーキング移動からのCQC
スティックではなく十字キーで敵に近づきます。しばらく後をつけたりしてストーキングをおぼえましょう。
・CQC関連の操作
ホールドアップ、CQC、気絶&叩き起こしを繰り返して操作を練習しましょう。
わざと敵に見つかり、怯んでる間に処理することもおぼえましょう。
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これはほんとにすごいゲームでした。PS2世代最高のゲームのひとつといっても過言ではないでしょう。
しかしどうにもこうにもおもしろさを理解するのがむずかしすぎます。
3DSでも出るそうなので、購入した場合は最初の敵で嫌になるほど操作練習することをおすすめします。
「どうやって遊ぼうがプレイヤーの自由」という意見もあるかもしれませんが、この傑作を「撃ちまくり戦争ゲーム」のノリでしかプレイしないのはあまりにももったいない。
まあ、最初のプレイではストーリーの先も気になるだろうからコマンドーになるのも仕方ないので、ストーリーを堪能したあとはノーアラート目指して二周目のプレイに挑戦してみてください。
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PS2版はさまざまなバージョンが出ています。
避けたほうがいいのは最初に出た「メタルギアソリッド3 スネークイーター」で、一番お得なのが次に出た「メタルギアソリッド3 サブシスタンス」です。サブシスタンスはおまけ要素が一番多いです。
後のバージョンの本編はすべてサブシスタンス版です。(20周年版とコナミ殿堂セレクション版) おまけが若干減っています。
今買うなら「コナミ殿堂セレクション メタルギアソリッド3 スネークイーター」がいいでしょう。新品で1800円です。お買い得すぎて困る。異常なまでのコストパフォーマンスの良さと言わねばなるまい……。
限定版などがいろいろ出ていますが、基本は下記の四種類です。
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スネークイーター | サブシスタンス | MG1&MG2 | MGO&猿蛇&シアター | |
MGS3スネークイーター | ○ | |||
派生1 MGS3サブシスタンス | ○ | ○ | ○ | |
派生2 メタルギア20周年 | ○ | ○ | ||
派生3 コナミ殿堂セレクション | ○ | ○ |
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スネークイーター | 無線関係のバグ有り。TPSカメラなし |
サブシスタンス | バグ修正。TPSカメラ有り |
MG1&MG2 | MSX版メタルギア&メタルギア2ソリッドスネークの移植版 |
MGO&猿蛇&シアター | メタルギアオンライン、猿蛇合戦(ミニゲーム)、シークレットシアター(パロディ動画) |
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開発元 | コナミ |
発売日 | 2004/11/17(米) 2004/12/16(日) |
プレイ記録 | ||
Difficulty | HARD | Expert |
Play Time | 27:26:11 | 13:31:00 |
Save | 138 | 76 |
Continue | 1 | 1 |
Alert Phase | 0 | 0 |
Humans Killed | 213 | 0 |
Seriously injured | 84 | 65 |
Total Damage | 9 | 10 |
Life Medicine Used | 12 | 10 |
Plants & Animals Captured | 42 | 33 |
Meals Eaten | 237 | 95 |
Special Item | Not Used | Not Used |
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コンティニューはしてないつもりが二回ともContinue 1になってました。偵察プレイ後リセットし忘れて進んでしまったんだろうか。
体力アップのためにわざと高いところから飛び降りたりしたので重傷数(Seriously injured)もすごいことに……。
僕もやったことがありますがザコいのでイージーでしかノーキル・ノーアラートできませんあとボスのザ・フューリーがノーマルあたりから倒せませんどうしたらいいですか?
コメント by ネコジタ — 2012 年 3 月 19 日 @ 23:29:33