本気のひよこ

　今回は一般参加でした。
「コミケ行ってみたいけど、東京駅から会場への移動方法とか、行列に並ぶ時間とか、どんな感じなのかな……」という人のために、詳しく書いておくことにします。

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　前日夜21:20、名古屋駅に到着。しかし夜行バスは23時なので一時間半待たねばならないのだった。
　僕はちょっと病的なほど心配性な部分があるので、待ち合わせ等で時間が指定されているとかなり早めに到着しないと落ち着きません。それにしても一時間半前は早すぎる。なんとかならんかなこの性格……。
　時間つぶしのために本とかDSとかを持っていったのですが、携帯音楽プレイヤーでメタルを聴いてるだけで余裕で時間が潰せました。IronFireがかっこよすぎて泣ける。
　そしてバスが来ました。
　夜行バスというくらいだからある程度寝やすい環境なのだと思っていました。しかしやってきたのは普通の高速バス。2*2列のあまりにも普通なバス。これはかなりガッカリでした。
　しかし僕は寝る環境には左右されないタイプなので、ものすごい勢いで眠りに落ち気付いたら東京に着いてました。自室で眠るよりも寝つきが良かったとも言える。（僕の場合体調によって左右されるようで、いくら環境が良くても二時間くらい寝付けないこともあるのでした）
　まあ、変な環境で寝る際の重要点をあげるとするならば、耳栓とアイマスクでしょうか。
　僕は何が嫌いかって行列が嫌いなので、入場規制が解除される昼までどこかで時間を潰す予定でした。
　とりあえずコンビニで食料を買ったりうどん屋でうどんを食ったりしました。
　しかし他にやることもない。なので、たまには行列もいいだろうと思って朝から並んでみることにしました。
　ここで豆知識。コミケ会場に行くならバスがいいです。楽でそこそこ早くて安い。混んでいるけどぎゅうぎゅう詰めというほどではありません。
　八重洲口の向かいあたりに乗り場があります。
　発着所に着くとすでにバスが来ていたので待ち時間無しで乗ることができました。幸先いいと言わねばなるまい。
　7:10にバスに乗り、7:35にビッグサイトに到着。さっそく並ぼうと思ったのですが、どこに並べばいいのかわからない。人の群れについていこうにも、あちこちに流れがあるのでどれが本流なのかわからない。
　僕は適当な群れを追いかけグネグネと蛇行したあげく、8:00にようやく最後尾にたどりつきました。まっすぐ進めばよかったことに気付いたときは己のマヌケさに怒りをおぼえてしまいました。
　あとで聞いたんですが、西館の列に並んだほうが日陰があって楽なんだそうです。
　僕は海側の東館列に並びました。ここは暑い。座ってると風が来なくてほんとに暑いので、ずっと立ってました。ただでさえ暑いのに、9:00くらいからもっと暑くなりました。日差しもけっこう強かったです。帽子は必須だといえる。僕はタオルを頭に乗せて帽子代わりにしました。首筋に強烈な日差しを受けるので、普段日焼けをしていない人は首の防御を考えておいたほうがいいですよ。タオルだと頭から首まで覆えるので便利。
　僕は平静時の心拍数が50くらいなんですが、このときは75まで上がってました。熱中症とかの前兆だったのだろうか。飲み物は１リットルくらい持っていたほうがいいのかもしれない。僕が持ってたのは500mlのお茶でした。いつ入場できるかわからないので、いざという時のことを考えてしまいあまり飲めなかった……。
　なぜ心拍数なんか測ったのかというと、あまりにもヒマだったからです。ヒマなときには心拍数を測って遊ぶに限る。
　10:00開場で10:30ころに移動がはじまり、進みだしたら五分くらいで入場できました。速えー！　コミケの行列ってもっと強烈なものを想像していたんですが、意外と楽でした。コミケ行列といえどもこんなもんか。まあ確かに暑かったんだけど……。
　七時くらいに並べば開場15分くらいで入場できるんじゃないでしょうか。誰か話相手がいれば待ち時間も余裕です。本や携帯ゲーム機で時間つぶしという手もある。
　こうして僕はけっこう早い時間に会場に入ったのでした。

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　とりあえず同人ゲームのあたりをぐるりと回ってみました。なんか人が多いような気がします。僕が出展しているときはもっと少ないような……。いや、僕の席のあたりが過疎空間だったのか。
　知り合いに挨拶をしようにも、午前中はどこも接客に忙しそうでした。
　しばらくウロウロしたあげく、くろろさんのサークルで一休みすることにしました。そして一休みのつもりが、椅子を占拠しずっと居つくことになってしまったのでした……。いやな居候野郎だよまったく……。
　くろろさんはなんかすごい人気で、ひっきりなしに人が訪れてました。「世界のくろろ」との噂は本当だったのでした。
　絵が非常に可愛らしいのでもともとイラスト方面で活動してる人なのかと思ってたんですが、全然そんなことはないらしいです。
　くろろさんのサークルにはななぽさんが居候してました。彼が公開してるゲームは、ゲームとしては悪くないと思うんですが「フリーだから」「趣味だから」を言い訳に手抜きしてるっぽい感じなので、もっと本気を見せろと叱責しておきました。
　まぁ、なんというんでしょうか。他のフリーソフト、同人ソフトを見ても、「習作だから」「レトロ風だから」を建前に手を抜いてる感じの作品が目についたりするわけです。趣味で作ってるんだからそれもアリなんだけど、僕としてはやっぱり本気の作品が見たい。絵がヘタクソだと技術がショボイとかは別にいいのです。しかし苦手なら苦手なりに本気で取り組んだものを見たいということです。
　いやほんと趣味でやってるんだから文句言ってもしょうがないんだけど……。
　隣はもりけむさんのサークルでした。新作の体験版はまたもや落ちてました……。
　敵弾ヒット時の効果音等の話をして盛り上がりました。僕の中で撃ち込み音は一番大事なSEなのに、ここをおろそかにしてるSTG作者がけっこう目立つので悲しい限りです。
　もりけむさんは小型機の爆発音についても言っていましたが、確かにその通りなんだけどこれに力を入れるのはちょっとハードルが高いような気もします。僕も爆発音を作るのは超苦手なのであまり偉そうに語ることはできないのだった。
　あとテイルズギアのシステムはすごく画期的なのにゲームが難しすぎて全然楽しめないのでなんとかしてくれと言っておきました。
　icewindさんが現れ、3DSを持っていたので見せてもらいました。うちの近所では実機デモをやっておらず、これまで見たことがありませんでした。MGS3の3D版が出るそうなので、もし3D表示がすごければ僕も買わねばなるまいと思っていたのです。
　一言でいうと、3DSでした。3DSとしか言いようがない。世間で色々とバカにされていて、それは言い過ぎじゃ……と思ったりもしましたが、まさにこれは3DS以外の何者でもありませんでした。一言で言うなら立体、二言で言うならただの立体。そういう感じ。どうすんだよこの3D表示……。
　本体を多少大きくしてでもアナログスティックをつけるべきだと思いました。スティックが二本あれば、PS2の移植作に期待できる。なによりも、立体描画でFPSを楽しめる。一本だけスティックをつけるのなら右スティックにするべきだったのではあるまいか。
　ゲーム機というのは結局はソフトが第一だと思うんですが、そのソフトに期待できないハードでした。
　考えてみればDSの時点でゲーム機としてはすごく微妙でした。僕が数作遊んだ限りでは、タッチペンがおもしろさに繋がってるというソフトはなく、むしろタッチペンのせいで操作性が悪くてダメになってるという感じでした。
　新型を出すなら「ボタン無し・両画面全面3D表示タッチパネル」みたいに思い切った変更を加えたほうがよかったのかもしれません。今では「ゲーム機」という部分が足を引っ張っているような気もします。

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　結局、グダグダと話をしているだけでろくに他のサークルを回ることもせず、僕のコミケ80は終わるのでした。何しにいったんだろう……。危うく申込書も買い忘れるところでしたよ。
つづく