デンマークのケルトバイキングメタルバンドの1stです。
ジャケットにも曲名にも戦士臭が漂いまくっています。
2000年発売。
発売当時「Until the end」がサンプル公開されており、これがものすごくかっこよくて聴きまくっていました。
日本盤は発売されず、当時の自分には輸入盤を買うのは敷居が高かったため、ずっと買わずじまいでした。
(まだネット通販がそれほど普及しておらず、輸入盤ショップも自宅から遠く頻繁には通えませんでした。)
そして発売から十三年、amazonで安く売ってるのを見つけ購入してみたところ、これがものすごい名盤でたまげました。
他のバンドを引き合いに出して例えるなら、ランニングワイルド+キスク期のハロウィンといった印象です。
もう少し若いバンドで言うとストームウォリアーをメロスピ寄りにしたような感じです。キャリア的には同じくらいなのか。
要所要所に雄々しいクワイアが入って、戦士メタルのファンも大満足でしょう。
九十年代ジャーマンメタルオタクなら涙と小便だだ漏れにしながらむせび泣くような作品ですよ。
疾走パートのある曲が多く、特に後ろ五曲中四曲が、コーラスで猛烈に疾走するキラーチューンですよ。メロスピ厨悶涙必至。
なぜこれが日本盤出なかったんだ……。当時輸入盤ということで見送っていた僕はほんと愚か者ですよ。買って大プッシュしまくるべきだった。(2000年ごろのネットはメタルに限らず盛り上がりの中心となる場があったので、個人の大プッシュがそれなりの影響力を持つ時代だったのです)
3rdを発売時に購入し、その後のアルバムは出るたびに買ってたんですが、なぜこの名盤を後回しにしてたんだろうな……。
デジパック版には、ボーナストラックとしてランニングワイルドのアンダージョリーロジャーが収録されているそうです。
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デビューアルバムにしてはサウンドもいいです。
調べてみたところ、ハロウィンのアルバムの数々を手がけたトミー・ハンセンがプロデュースしていました。アレンジやキーボードも担当しているようです。
なんで新人バンドにこんな大物がつくんだと思いもう少し調べてみました。
トミー・ハンセン自身がデンマーク人らしく、その関係なのかもしれません。(国がさほど大きくないせいか、デンマークのメタルバンドはけっこう人脈が繋がってたりします)
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ケルト・ヴァイキング風のリフやメロディが、軽快なリズムに乗って疾走するという曲調です。
明るくキャッチーな曲ばかりで、メロディも耳に残りやすい。
かなり歌メロ重視のバンドだと思います。
ただ、ヴォーカルのスティーンさんの声にかなり癖があります。
僕は大好きなんですが、苦手な人もいるかも。
デビューが早すぎてバイキングメタルのブームに乗れなかった感じがある……。
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現在までに七枚アルバムを出しています。
どのアルバムも僕は好きなのですが、入門用ならこの1stを推します。
疾走曲が多く、メロスピ・パワーメタルのファンにはいちばんとっつきやすいと思います。
日本における知名度の低さが不思議なバンドです。
ほんとおすすめなので、みんなも買うんだ。