S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYLの続編です。
武器やスーツのアップグレード、派閥抗争の強化などにより、前作よりオープンワールドゲームっぽさが増しています。
一方続編とはいうものの基本システムは同じでマップの大半が使いまわしのため、大型DLCという印象強いです。(単独で動作するフルプライス作品としてリリースされている)
中盤まではかなりおもしろいのですが、後半でまたもや後戻りできない一本道になるのが惜しい。
アップグレードもできなくなるぞ……。
移動は相変わらず不便で、ストーカー生活を楽しみながらプレイするには相当の忍耐が必要です。
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●システム
基本は前作と同じですが、装備のアップグレード、派閥抗争、ガイドによる拠点間瞬間移動が追加されました。
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銃器とスーツをアップグレードで強化できます。
変則的なツリー型アップグレードになっており、ちゃんと考えて強化しないと高レベルのアップグレードができません。
下位の要素の選択結果により、上位で選択できる要素が決定されます。
最初は仕組みがよくわからなくて失敗するかも……。
アップグレード屋に改造データの入ったUSBを渡さないと高レベルのアップグレードはできません。
USBはサブクエストなどで手に入ります。
アップグレードは各勢力ごとに違うものを扱っているので、敵対するとアップグレードできなくなります。
普通にプレイしているとBanditとほぼ確実に敵対してしまうので注意が必要です。
でもまぁ標準のままでもクリアには支障はない。
アップグレード屋で装備の修理ができるようになりました。
前作では新しいのを拾っては使い捨てていく形でしたが、今作では気に入ったものをずっと使い続ける方式です。
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敵対派閥同士が積極的に戦うようになりました。
拠点の取り合いをします。
加勢のサブクエストもあります。
生態系システムを強調するための仕組みではあるものの、結局のところランダム沸きとかわらないです。
しかしこれはこれでおもしろいのでいいだろう……。
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ガイドに金を払って拠点間移動できます。
しかしこれが相当高い。
武器一つ売って300くらいなのに、別マップへの移動は3000とかです。
万年金欠ゲームなのでなんの役にも立たない……。
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クエスト完了後、依頼人の所属する勢力の拠点まで報酬を受け取りに行く必要があります。
マップ移動に相変わらず難があるため、かなりめんどくさいです。
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武器の買い取り価格はかなり安いです。
CS基地以外ではまともに買い取ってもらえません。
重さに対する価格は缶詰や薬のほうが高く、お金を稼ぐ場合はこちらを重視しましょう。
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拠点に置いてある箱に武器や弾薬を補完できるようになりました。
また、もともと入っていた弾薬は一定時間で復活します。
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時間が経過するようになりました。
休息などで時間を進めることはできません。
夜が長い……。
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マップ移動後、時々「エミッション」という嵐が発生し、屋根のある建物に隠れなければならなくなります。
これはまぁいいのですが、エミッション後建物の入り口等に陣取って動かなくキャラがいます。
次のエミッションまで微動だにしません。
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アーティファクトの仕様が若干変わりました。
まず、発見するためにはレーダーを装備(武器を収めて手に持つ)必要があります。
マイナス要素は放射線のみとなりました。
「放射線低減のみ」のタイプと「ステータス増強+放射線増加」のタイプがあるので、2つ同時に装備して使うことになります。
実は僕はレーダーの装備方法を知らなかったので全く使わずにクリアしたのだった。
また、アーティファクトの総数は有限、出現位置は固定、性能はランダムだそうです。
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難易度は相当高いです。
前作でも最序盤は狂気の難易度でしたが、本作はさらに難しくて腰を抜かします。常軌を逸している。
いっぽう終盤は簡単になる。
敵がグレネードを投げてくるようになったのはいいんですが、とてつもない精度で投げ込まれます。しかも逃げる間もなく爆発する。
プレイヤーのそばにいきなり出現させているという説がある。
(僕の見たところでは、銃器の弾のように直線的に撃ち込んでるように感じました)
しゃがんで戦ってると回避しようがないぞ……。
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●ストーリー
前作の主人公であるStrelokを追いかける話になっています。
ゾーンの謎とかは明かされません。
エンディングも「なんじゃこりゃ?」という感じで、フルプライスのソフトとしてはものたりない。
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●感想
ネット上の感想を見ると評判悪いですが、前作よりも確実に良くなっていると思います。
完全に上位互換と言いましょうか。
マップの多くが使いまわしなので大型DLCみたいな感じなんだけど……。
システム的には本作の次となるCall of Pripyatがシリーズ決定版という完成度です。しかしあちらは人間との野良戦闘がほとんどなく寂しいため(拠点の敵が復活しない)、危険地帯でサバイバルする「ストーカー感」は本作がいちばんだと思います。
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トンネル出たところに超難関のミリタリー拠点があり、ここを攻略するのがおもしろかったのですが、制圧後無人になってしまいました。
基本的にはミリタリーが復活するらしい。
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売りである派閥間抗争はいい味を出しているものの、特定の派閥に属する意味がほとんどなく、むしろ一匹狼の方が有利っぽいのはどうなんだろうと思いました。
僕はどっちみち一匹狼プレイをするんですが。
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ガイドによる拠点間移動の費用の高さ、武器の買い取り価格の安さ、クエスト報酬の受け取りが拠点のみなどの要素により、またしても一本道推奨ゲームになっています。
これはかなりもったいない。
派閥抗争がある程度うまく働くようになり、野良戦闘する意味が増えたというのに……。
僕は依頼をこなしたりいろんな武器をアップグレードさせたりしてストーカー生活を楽しみましたが、プレイ時間の8割が移動時間という感じで、相当時間の無駄ともいえます。
ガイドの価格が1/10程度なら本作の世界をもっと生かせただろうに。
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2/3くらい進んだところで後戻りできなくなるのはかなりガッカリでした。
アップグレードもできず、手持ちの武器以外は前作のように使い捨てていくことになります。(修理はできます)
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※最終エリアのstrelok追跡では、敵を全滅させながらゆっくり進むとクリア不能になる場合があります。
追跡前のセーブデータを残しておきましょう。
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キャラまわりのシステムは続編のCall of Pripyatのほうがいいものの、派閥抗争等を含んだ「ゲーム世界」は本作の方がよかったです。
個人的にはシリーズの中で一番お気に入りと言える。
すごく良い部分はあるのにそれを全然生かせていない作品でした。
僕はかなり楽しめましたが、普通の人にとっては前作同様一本道FPSとなるのではないでしょうか。
今からプレイする価値はあるのか?といわれると、あまりないかもと答えざるを得ない……。
特にこだわりがなければ、このシリーズは初代に便利MOD入れてプレイしておけば十分という気がする。
大幅バージョンアップし公式の認可を得たものが近々無料で公開されるらしいぞ……。
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開発元 | GSC GAME WORLD |
発売日 | 2008/08/25 |
プレイ記録 | |
プレイ時間 | 30h35m |
ゲーム内プレイ時間 | 9日 |
発見した隠し場所 | 46 |
総獲得金額 | 165705Ru |
総支出金額 | 163415Ru |
目標 受領 | 301 |
目標 完了 | 240 |
目標 失敗 | 9 |
殺害 ストーカー | 412 |
殺害 モンスター | 113 |