C92日記です。
コミケ直後に書いたんだけど、例によって書くだけで満足してしまいアップしていなかった……。
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今回の旅のお供はグレッグ・ベア「凍月(いてづき)」。 約20年、本棚の肥やしになっていましたよ……。
グレッグベアは中編の「鏖戦」はかなり素晴らしかったものの、代表作の「ブラッドミュージック」は悪くはないけどまぁこんなものかという感じで、「永劫」は眠くて途中で投げ出してしまいました。
そこでこの凍月ですよ。長めの中編といった分量なので、つまらなくても投げ出すことはないだろう。そしてこのタイトルのかっこ良さ……。原題は「Heads」だそうです。この邦題のハッタリ感は酒井昭伸ぽいと思ったものの訳者は小野田和子でした。なんか聞いたことあるな……という認識の訳者だった。調べたら、バクスターとか訳していていました。愛読書なのになぜ覚えていなかったんだ……。
本作のSF的な小道具としては量子コンピュータ、絶対零度、凍結した脳からの記憶読み取りなどです。物語の本筋は政治(駆け引き)劇といったところでしょうか。
物語としてはなかなか面白いものの、ラストがファンタジーというか「かっちりした設定の未来史ものの一遍としてはどうなの?」と思う展開でした。
不思議SFとしてはいいし、これが独立した短編なら問題ないと思うんだけど。
もうちょっと書きたいことがあるけど、まぁコミケ日記の導入部としてはあまりにも関係なくて興味ある人は皆無っぽいので、後日、本の感想として独立した記事を作ることにしましょう。
薄めの本ということもあって、夜行バスの消灯時間までに読み終えることができました。
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ここでとりあえず言い訳をしておこう……。
今回、鋼鉄のヴァンパイアは完成版の予定だったのですが、いろいろあって完成を見送りました。
現在のところ、五面までできています。(最初に記事を書いたコミケ直後の時点では四面)
全五面の予定でしたが、六面を丸ごとラスボスステージにすることにしました。
他に残っているのは、背景、強化関連、実績、細かい曲、効果音と言ったところです。
一応はこれまでのように完成までの道筋を緻密に立てて製作していました。
機械種子、虚夢の乙女がすごい勢いで完成したのをおぼえている方もいることだろう……。これらは僕の開発した「短期間で完成させるすごい技」によって完璧に計画通りに製作されました。
今回もその予定だった。
しかし! メカの書き方のコツを掴んでしまったのですよ……。
これまでのようなメカの描き方ならば、間違いなく予定通り完成していたと言える。
が、僕の中でメカ絵のクオリティを上げる新手法が固まった。傍から見てもわからないかもしれないけど、僕の中ではクォリティが激増している。ほんと僕にしかわからない変化だけど。
そのため、この新手法を使って絵を描くようにしたのでした。
これがまた今までより時間がかかるわけですよ。しかし以前のやり方にして質を落とすわけにはいかない。
製作してる人にはわかると思うんだけど、新しい技を覚えたり、質の良し悪しを見極める能力があがったりすると、以前のレベルに戻ることはできないんですよ……。
このため絵にかかる時間がグッと増え、完成までの道のりと必要な作業はわかっていても、時間のほうが圧倒的に足らなくなったわけです。
それでも猛烈な勢いで作業すればなんとかならないこともない。
しかし……僕ももう歳なので、無理するのはつらい……。
こうして完成を見送ったのでした。
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そして雨。
道中土砂降りですよ。これは大丈夫なのか……と思いながら夜行バスに揺られながら眠りにつくのでした。
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東京駅に着くと、雨はパラついていたものの傘はささなくてもなんとかなるという程度の降りでした。
コミケ直通バスの列に並ぶやいなやバスが来ました。早い。規定時間より早めに運行しているようです。
会場に付き、設営作業です。今回は試遊用のノートパソコンを持ちこみました。コントローラとかヘッドフォンも持ち込んだのですが、結局これらが使われることはなかった……。
しばらくすると他のサークルも現れ、暇を持て余していた僕は設営の邪魔……いや雑談をしにいくのでした。
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Astro Portのサクさんと、人間の寿命は短すぎるという話をしました。
それなりの作りこみの同人ゲームを完成させるには、三年は必要となるわけですよ。僕はもう40代で、70代までゲームを作ると考えるとあと10本しか作れないことになる。10本? 全然足りないですよ……。
しかも今後は歳を取るたびに体が衰えていくわけで、一本当たりの製作期間はさらに伸びると言える。目とか腰とかやばそう。
残りの人生で作れるゲームがあと7本とか言われたら相当困る……。今僕の製作ペースが速いのは、入れたい要素を減らしてでも一年一作ペースを守り、いろんなゲームを作りたいからなのだった……。そりゃ僕だって一本に三年五年とかけたいですよ。でもそれではやりたいことが溜まりすぎて便秘になって糞詰まりで爆発して死ぬ。
10代20代の人は、「何大げさなこと言ってんだ……」と思うかもしれない。しかし35歳を過ぎるくらいから、何をするにしても「残りの人生でこれは何回できる?」と考えるようになり、言いようのない不安や絶望が押し寄せるのである……。海水浴に行ったりすれば「これが人生最後の海遊びかもしれない……」と思ったりするのである……。僕が最後に海に行ったのは20年前だったかな……。爺臭い僕は、20代の時点で「残りの人生で……」という考え方をしていた。
コミケも、30歳過ぎて今回は見送るかーとなると、案外二度と行かなくなったりするものである……。そして習慣だったものから三年離れるとかなりやばい。五年離れれば、相当のことがないと戻ることはできない……。ちょっと気を抜くと三年なんてあっという間だからな……。
僕としては、少なくとも人間の寿命は500年必要だと思うわけです。最低500年。これより短いのはあまりにも理不尽と言える。標準で1000年は必要。
まんがとかで吸血鬼キャラが「1000年の寿命は長すぎるのだよ……」とか悟ったみたいなこと言ったりしますが、これは浅すぎる。おまえはゲームを作ってみろと言いたい。1000年程度でなにを偉そうなことを言ってるのか。
そういえばスティーブン・バクスターの小説で、何百年何千年生きてるキャラが妙に俗っぽかったりして変だと思ったことがあるんだけど、今なら全然変じゃないとわかる……。寿命が長くても日常は同じなんだよ……。まぁ虚空のリングのリゼールはさすがに俗っぽすぎると思うが。
そしてプログラマのオーダンさんも現れました。なんかものすごくやつれてる感じで、健康状態を心配しましたよ……。一日二日の疲労ではなく、数カ月単位の疲労という感じです。
話してみるといつもどおりでしたが、なんか影で心労を抱えてそうにも見えて心配でした。
みんな、新作のロケットロンをたくさん買って、ウキウキ気分にさせるんだ……。
笑顔筋トレ。笑顔の筋トレの話をした。
笑顔筋トレ?と思った方もいよう。僕みたいな引きこもりは表情筋が衰えて締まらない顔になるため、コミケが近付くと無理矢理笑顔を作ったり戻したりして、笑顔の筋トレ、笑顔の素振りをしています。
笑顔は大事ですよ……。なかには作り笑いなんて意味ない!目が笑ってなくて気持ち悪い!みたいなことを言う人もいよう。……あさはか。けつが青い。
そういう人ほど目が笑ってる笑ってないなんて区別できないものである。目ではなく状況で判断しているんですよ。状況を演出されればコロッと騙される。
とにかく、笑顔の練習は大事なんですよ。表情筋が鍛えられている人は、人前に出るだけで口元がきりりとしまって印象が良くなる。
一方表情筋が死んでる人は、見るからにつまらなそうなので客も寄り付かなくなる。相当すごい作品なら誰が店番しようと問題ないけど、世に溢れる普通の作品の場合、親しみの持てる表情の人の方が圧倒的に有利と言える。
これは姿勢の問題とも似ている。猫背の人とびしっとした人どちらが魅力的か。言うまでもないだろう……。姿勢がいいひとは単純にかっこいい。姿勢の悪い僕が言うのもなんだけど、姿勢には常に気を使うべき。ほんと姿勢の悪さに定評がある僕が言うのもなんだけど。
年を取ると腰に来るとも言われる。僕は今のところ大丈夫だけど、腰痛はほんとやばいらしいからな……。姿勢は大事だぞ……。あと、骨粗しょう症(老人の背中の曲がりの原因)は普段の姿勢とは関係なくて栄養と運動の問題らしいので、これも気を付けるんだぞ……。
いつもニコニコしてる人は周りに人が集まり、その人望によって知識が増え作品力も増していくわけです。相乗効果で性格的にもポジティブになり、なおさら人が集まる。
笑顔笑顔って自己啓発セミナーみたいでキモいと思う方もいよう。インチキ臭い自己啓発セミナーが世にはびこるのは、まさに笑顔力の凄さの表れなんですよ。人間は意外と簡単に騙されるものなんだよ……。先に書いたように、オレは大丈夫!と思っていても、状況が整えば露骨な詐欺師にもコロッと騙される。
ならば、うまいこと騙くらかしてオレの作った最高におもしろいゲームをやらせよう!と考えようではありませんか。誰も損しない。そのうえで主に自分が得をする。
まぁとにかく、やつれた顔は不利なので、あらかじめ笑顔を鍛えて一本でも多く売りさばこうと、そういうわけです。
オーダンさんとは、ステージをシームレスに繋ぐ方法の話などをしました。
STGで面をシームレスに繋ぐのはなんとなく凄そうにも見えるのですが、実は面ごとに切り替えるよりも楽です。背景の繋ぎを隠すのがめんどくさいだけと言える。
要は、ステージ内でエリア1からエリア2に切り替えるのと同じことです。機械種子以降の僕のシューティングは、内部的には長~い一面という構成になっている。
鋼鉄のヴァンパイアはステージごとに切り替える方式なんですが、じつはステージクリア後のシャッターの裏では普通にゲームが動いているのだった。移動できるし弾も撃てる。ボムも出るので注意が必要だぞ……。
未来メカの形状の話などもしました。
機械種子の敵がコロコロしてるのは、コミカルにする気は全くなくて「機械生命体が個別のハードウェアを操作して活動する場合、突起物の少ない形状にするだろう」という考えからなんですよ。SFアニメのロボットや戦闘機みたいなあちこち尖った形にはなりそうにない。カラーリングも、ガンダムみたいなカラフルなのはどうなんだろうというところがある。
もっと言えば素材も金属じゃなくてある程度弾力性のある樹脂みたいなものにして、管みたいなのもいっぱい通っていて、出血部にかさぶたができるように補修材を染み出させたりする気がする。活動場所の状況に応じてコーティング素材を出して全体を覆うとか。(そのためにも外装がシンプルな形状になる)
しかしまぁそうなるとSFではあっても「メカもの」ではなくなるので、機械種子はコロコロしたデザインのメカというあたりで落ち着いたのだった。
そして鋼鉄のヴァンパイアは、もうちょっと一般寄りに合わせていこうということで、いかにもな感じのメカをデザインしたというわけです。メカは単色が好きなんだけど、グッとこらえて色も塗った。
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そしてRebRankのyokoさんのところに行きました。新作もだいぶ長引いていて、そろそろ思いきって完成させないと……みたいなことを言って急かしました。
僕は「システムよりレベルデザイン」派で、システムは適当でも敵や面構成の工夫でいくらでも面白くできると考えるわけですよ。逆に練り過ぎたシステムは応用が効きにくくなる場合がある。例えば凝ったスコアシステムにすると、敵配置がパズルになって、プレイの方も正解探しのパズルになってしまったり。(まぁハイスコア狙いは究極的には解法が一つのパズルとも言えるが)
また、製作が長引いている人を見ると、これが完成したらもう同人から去るのかもな……という気持ちになったりもする。
あと、DLカードが流行した今でも、CD付きのほうが減っていくという話になりました。せっかくコミケに来たんだから購入感のあるもののほうがいいということでしょうか。
僕だったらDLカードのみを選びそうです。そういう自分は毎回必死にCD焼いてるわけですが。新しいことに挑戦をするのが苦手なんですよ……。しかしそろそろ僕もDLカードに手を出さねばなるまい……。
Vaguesのおかださんの所では、ドラムパッドのことや、かっこいいリフ・テンポなど、音楽の話をしました。
カンブリアソードの音楽は全て指ドラム(ドラムパッドでのリアルタイム入力)で作られているそうです。エクストラディスクの方ではドラマーにしか伝わらないであろうこだわりについても書かれていて、ドラムのことがまったくわからず適当に打ち込んでいる僕は恥ずかしい限りですよ……。
そんなわけで僕もnanokey2というパッド型キーボードを買いました。これで僕も生指ドラムですよ。
しかし……。ドラムはあまりにも難しすぎた……。僕の考えでは、ドラムと言うのは右手のパターンを練習し、左手のパターンを練習し、(生ドラムなら足のパターンも練習し)、それを同時にやるというものでした。
だが違った。ドラムと言うのは、ひとつのフレーズとして覚えるものなんですよ……。途中に音符を一個入れると、それは全く別のパターンになり、全ての手(足)の動きを覚えなおさなければならないわけです。ドラムの指導動画などで「ツツタトタツタ、と歌いながら叩きましょう」とか言ってるのはこれ。
もちろん熟練者なら右手左手を個別に動かしてパターンを変えることもできるでしょうが、初心者にはどうがんばっても無理と言える。
まぁ僕なんかはリズム感が悪すぎて問題外と言う感じもある……。音ゲーやってる人が腰を抜かすほどのリズム感の無さと言っていい。パラッパラッパーすら正攻法でクリアできない……。しかし指ドラムの練習は続けていきたいと思うのだった。
カンブリアソードの曲では三連とか変拍子とかいっぱい入っていて、こんなん実際に演奏するのは変態すぎる……という感じでした。
打ち込みで変拍子だのポリリズムだのと喜んでるのは相当恥ずかしいと言える。まぁ無茶なパターンを使えるのが打ち込みのいいところとも言えるものの、ロック系の音楽では、調子こいた打ち込みは控えたいと思うのでした。
あとは、リフでかっこいいのは8ビートのダウンピッキングだとか、テンポが速すぎると結局BPM的には2で割った数値と同じだとか、そんな感じの話をしました。メタルを聴き始めた頃は、僕も「とにかく速いのが正義」みたいな感覚だった……。今はメロスピでもBPM160くらいが好き。
シタースケインでは、モデリングの話とかをしてたつもりが僕のゲームのボスに対しての突込みが入るのだった……。
僕のゲームはだいたいボスが自機の方を向くようになっており、これが一般的なSTGのボス戦とは違うというわけです。STGのボス戦の定石としては、軸を合わせたりずらしたりしての攻略とか、前兆を見て安全地帯に逃げ込むとかいう攻略があり、僕のやり方ではそれが成り立ちにくい。
ボスが自機の方を向くのは理由があってやっているし、方向固定のボスの意義もわかっていたものの、改めて言われてハッとしましたよ。確かにやりすぎている気がする。でかいボスが回転するとなんか安っぽく感じる部分もある……。(一応でかいやつは回転速度を遅めにするとかやってるけど)
僕はシューティングをアクションゲームと考えており、特にボス戦ではその考えが強く出ています。そして僕の中でのアクションゲームと言うのは、位置取りと誘導なのでした。
ファイナルファイト等のベルトフロアもの、デビルメイクライなどの3Dコンボアクション、さらにはTPSやFPSを考えてみてほしい……。アクションゲームと言うのは有利な位置をとるゲームと言えるわけですよ。(全てがそうというわけではないが)
こんなわけで常に移動して有利な位置を確保するゲームにしているわけです。いやほんと敵を誘導すると、強大な敵に対し策を駆使して戦ってる気になる。
あと、例えば横長のボスが中央と左右から低速弾を同時にまっすぐ撃つ場合、角度固定ボスだとボスが動いても全ての弾が垂直に落ちてくることになります。
しかし角度が変わるボスの場合は三発セットで向きが変わることになり、自機の動きに応じてけこう複雑な弾幕状況になります。僕は動きに応じて戦況が変わるものを作りたいわけです。
しかし、全ての弾が垂直に落ちてくる攻撃というのは特徴的であり、こういうのがあったほうが攻撃にメリハリを作れる。
そういうこともあって、回転ボスばかりというのはよろしくないと言える。
ちなみにボスが回るのは安全地帯を潰すためという理由もあります。安全地帯ってのはほんと困りものなんですよ……。気を抜くとポコポコ現れるから忌々しい。潰すためには不自然な攻撃をさせないといけなかったりして、ほんと困りものです。
ボスを移動させて安全地帯を潰すと、弾の射出口がスクロールアウトしてしまい、そこから攻撃させると理不尽感が出てしまう。
回転の場合も射出口のスクロールアウトはあるものの、上で書いたように弾幕状況が複雑になったり追い詰められる形なったりするため、下手に誘導すると安地どころか余計厄介になったりするわけです。
僕も回り過ぎるのはどうかという気持ちはあるため、夜光蛾8では回転角度が制限されているボスもいる。
ザコもだいたい自機の方を向くようになっているんですが、今回の鋼鉄のヴァンパイアでは向きを変えないザコもけっこういます。この手のキャラは露骨に弾の射出点が左右に離れており「二本の射線の間に入って接近してください!」という作りになっております。なのででかい敵がでたら即真正面に張り付くといいぞ……。
リリースビルドに37分かかったという話から、今のヴィジュアルスタジオは補助機能がすごいからそろそろ移行しようという話になりました。
僕の使ってるVS2008は基本的にはwin10非対応で、お情けで動作パッチが出ているという状況だからな……。
ただ、自分の製作方法がVSのエディタではなくさくらエディタに最適化されているため、せっかくの補助機能の数々が使えないという悩みがある……。しかし一念発起して切り替えるべきなのか。
こういう開発環境を変えられないのも、一人開発の弊害かもしれません。みんなで開発する場合は、一人だけ古い環境というのはなかなか通らない(気がする)。
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そして歩いていたらなんか見覚えのある人がいました。認識精度の低い僕のニューラルネットに引っかかる顔……何度か会ったことのある人、いや話したことある人っぽいぞ……。しばらく考えたのち、くろろさんだと判明しました。
近頃音沙汰なくて病気でもしてるかと気になっていましたよ……。なんでも水面下でいろいろ活動しているそうです。近々なんらかの情報が公開されるかもしれない。されないかもしれない。とのことでした。とにかく元気そうでした。というかかなり元気そうでした。いつもは割とおとなしそうな感じなんですが、この日は妙に生き生きしていた……。
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そんな感じで話しているうちに、C92一日目開始となるのでした。
最初東78ホールに入った時はすごく蒸し暑くて、これは久々に大変なことになりそうだぞ……と思ったものの、しばらくすると冷房が効き始めたのか、雨のおかげで気温が下がったのか、すごく涼しくなりました。というか寒い。なんなんだこの寒さは……。長袖の上着を持ってきて助かった……。
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今回は体験版の持ち込み100部。普段は70部でちょっと足りないくらいですが、今回はがんばって100枚焼きました。
なぜがんばったのか? それは……CD-Rを30枚余らせてもしょうがないからなんだよ……。
体験版は余ると捨てるしかなくて非常に悲しい。それでもまぁブランクCD-Rを30枚余らせて次に回すよりも、欲しい人全員に行き渡らせてそれでも余ったら捨てればいいんじゃないかと考えたのでした。DLカードならこんなこと考えなくていいのだろう……。
新作や体験版と言ったら午前中が勝負です。50部程度なら午前中に無くなってもおかしくない。
しかし……。全然減らねぇ……。
相当やばい感じですよ。必死に焼いたのは何だったんだ……。
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なんか全然知らない人が「お久しぶりです!」とか言って話しかけてきました。誰だよこいつ……と思ったんですが、実は8~9年ほど前の知り合いでした。人の顔を憶えないことで有名な僕が、そんな昔のことをおぼえているわけがない……。
ちなみにその8~9年前にも数回会ってるんですが、その時も「僕三回は合わないと顔おぼえられないんですよ!」とか言ったおぼえがあります。ちなみにこの時三回目の顔合わせでした。三回会ってもおぼえてねぇよ……。
しかしまぁ、今回判別付かなかったのは仕方ないとも言える。最初会った時の彼は高校卒業したばかりで、少年と言ってもいい感じでした。
それが今は二回りほど大きくなっておっさん感がにじみ出ている……。
その彼と言うのは大福フューチャーラボの大福さんです。
元々はヴォーカロイド関連の知り合いでした。実はこう見えても、僕はヴォーカロイド関連で活動してたんですよ。というか自分では今でもヴォーカロイド界隈の人のつもりである。虚夢の乙女の主題歌も、夜光蛾6の四面と六面の歌もミクさんだしな……。
彼はヴォーカロイド界隈で結構ブイブイ言わせてたようで、そっち方面に明るい人なら名前を知っているかもしれない。最近まで全く交流はなかったものの、twitterのRTで何度か名前を見かけたことがある。
その彼がまさかUE4で同人ゲーム界に進出というのは驚きでした。なんか速攻で話題になってて、傍で見ながらほえ~という感じでしたよ。
まぁとにかく、才能を持って現れた人が三年くらいで消えていく創作オタク界において、十年がんばっている人を見るというのは嬉しいものです。
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PlatineDispositifの紫雨さんが来ました。実は彼と話すようになったのはけっこう最近のことで、話題も合うのになんで交流がなかったんだろという感じです。ちょっとした挨拶とかtwitterでの会話はあったものの、ちゃんと話したのはそれこそここ1~2年という感じです。
僕は態度でかいわりには結構人見知りするタイプで、打ち上げとかで隣になったりしない限り、親しくない人に自分から話しかけることはあまりないのだった。
そして、鋼鉄のヴァンパイアのオプションの挙動について突っ込まれました。
オプションの位置がずれる。
いや、わかってはいるんだよ……。
僕は自機とぴったり同期したオプションの挙動が嫌で、オプションをつける時はなるべく遅れてついてくるようにしています。沙羅曼蛇のオプションを思い出してほしい。
そして今回は、停止位置もずれるようにしました。(目的地に近づくほど減速し、辿り着く前に止まる) ピッタリ止まるプログラムをわざわざ変更して、敢えてアナログ感を出したわけですよ。
しかしやはり違和感があるらしい……。僕自身も「これは通用するかな?」と気になっていた部分でした。やっぱ直すか……。
一方で、自機と完全に同期したオプションはつまらないという部分では意見が一致し、やはりわかる人にはわかる……と思ったのでした。
例えば左右にオプションがつく場合、自機と完全に同期していると「一枚絵みたいなものじゃん」となり、支援機がついてることによる味がないわけですよ。
僕も変に活動歴が長くなり、態度も大きいせいで、ゲームに突っ込まれることが減ってきました。基本的に僕は他人の言うことを聞かないというのもあって、若手サークルなんかだとなおさら突っ込めないでしょう。
しかし、「直す気はないけど意見は聞きたい(でもやっぱ直すかも)」という部分はあるので、そのためにも活動歴が近かったり先輩だったりするサークルとの交流は大事なわけですよ。
みんなも気になる相手とはどんどん交流するといいぞ……。
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あんかけスパの愛知原人さんが来てくれました。今回は一般参加だそうです。
僕の劣化したニューラルネットワークでは判別がうまくいかず「あれ、知ってる人でしたっけ……」がまた炸裂してしまいました。なんかここ三回くらい毎回言ってる気がします。なんで顔おぼえられないんだろうな……。
ほんと顔おぼえらえれないのはすごく失礼なので、なんとかしたい……。僕のような生粋のキモオタにはよくあることだと思うんだけど、他人の顔を見て話すのが苦手なわけですよ。そりゃおぼえられないわな……。
あと僕は子供のころからアイドルの判別がまったくできなかった……。根本的に顔認識能力が低いのかもしれない。とある推理小説で「顔の見分けがつかなかった!」という無茶苦茶な仕掛けがあるんだけど、よく考えてみると僕も似たようなものだぞ……。
アイドルに興味持てなかったのも顔の見分けつけられないかもしれないな……。
いや、美人というのは最大公約数的な顔であるため、どうしても似通ってくるわけです。これは判別できる方がおかしいと言える。アイドルブーム自体が不思議と言えよう。
3Dの話とか絵の話とかしました。絵が描ける人はモデリングもできるはず。逆もありだろうと。いや3Dから絵は苦手な人もいるのでは、とか。
僕もちょっと3Dをいじるようになり、今時のゲーム制作の話題についていけるようになった感じがあります。まぁ実際は初歩的過ぎて全然ついていけないんだけど。
エフェクトを自在に操れるようになれば、とりあえず土俵に上がれる感じがある……。(ポリゴンの基本である板ポリを理解できたということで)
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OBLIQUEGLASSは、資料本が完成せず資料その他のDL版とのことです。
カードに印刷されてた絵が相当のレベルの萌え絵で、これをゲームに使えよ!と言ったのでした。
ヘリコマンドーの世界観に合わないので使わなかったらしい。
しかしこんな絵の描ける知り合いがいるとはあまりにも羨ましすぎるぞ……。なんか人脈を最大限活用してないのを見ると歯がゆく思うのだった……。
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隣のサークルAIHISNAのかがやみさんともいろいろと話しました。
妹と二人でゲームを作ってるらしくて、なんなんだよコイツ羨ましすぎる……と思いました。そんなファンタジーがこの世に存在していたとは。
妹さんは絵を描いてるらしくて、これがまたうまいので、羨ましさと嫉妬でギリギリなるのでした。
あまり知られてないことですが、僕は姉ものは嫌いだけど妹ものはかなり好きなのだった。ロム兄さんとかの世代と言えよう。
元々ドラムをプレイ→曲を作る→ゲームを作って曲を使いたい→シューティングなら作れそうなのでプログラムを憶える、といった流れらしくて、最後の部分がかなり飛躍してる感じですごいと思いました。
プログラムの下地がないのに自分で一から全部コーディングというのは、今の時代相当変わってるのではあるまいか。しかしシューティング界隈にはこういう人はわりといる気もする。
僕の世代ならゲーム製作のためにプログラム言語を憶えるというのは当たり前なんだけど、ゲーム制作ツール全盛期の今、言語の勉強から始めるというのは相当すごい。というか何考えてんだコイツ……という感じすらある。
音楽方面でも活動していてM3にも出ているそうです。しかし音楽でも同人ゲームでも他サークルとの交流がほぼないそうで、それはあまりにももったいないと思うのでした。
僕なんかは完全に引きこもり生活しているので、即売会の時しか人間と話す機会ないからな……。実に年間会話量の80%を同人即売会が担っている。発声器官を退化させないために即売会に出ているとも言える。(実際、ちょっと話すだけですぐに喉がかれる)
僕が交流云々言うのは「やはり最後は人と人との繋がりだ……」「界隈を盛り上げるためにも……」みたいなことを言いたいのではなくて、単純にゲーム制作に役立つ、自分のゲームの質が上がる、という面が重要だからです。上のじるるんさんや紫雨さんとの話がまさにそれですよ。デキるやつを利用して実力を上げるんですよ……。
僕が他人のことや業界のことを考えるわけないだろう……全部自分のためなんだよ……。
デキる人と言うのはweb上では波風を立てるようなことはあまり口にしない一方、実際に顔を合わせると口が緩んだりするので、こういう機会にいろいろ引き出すわけです。
なんか世間では、お互い褒め合うダメサイクルがどうのとか言われたりしますが、同人ゲーム界ではけっこう辛辣な意見が出たりする。
僕としては若くしてデキるやつは憎くてたまらないのですが、その一方で長く続けてほしいという気持ちも強く、今後も頑張ってほしいと思うのでした。
うわ、偉そう……。でもほんと三年程度で消えてく人が多くて寂しいんですよ……。
ギター音源やプラグインエフェクトの話などもしました。
僕は最近になって音楽環境を現代的なものに移行したので(Sol2からStudioOne3)このあたりの話は興味あります。
同人ソフトサークルではあまりこっち方面の話をしないので、新鮮な感じがある。
音源とかエフェクトも欲しいんだけど、一つ一つは一万とか三万とかで手が出せないことはないものの、一通り揃えると10万20万ということにになるのでほんときつい……。かと思えばとんでもないセールがあったりして、ニワカには厳しい世界になっている。
なので、吟味するためにもこういう場面でいろいろ情報を仕入れねばならない。
音楽はある程度のレベルまではかけたお金が完成度に直結するわけですよ。なので、お金のかけどころが非常に重要となる。
一発で強力に変わるのはマスタリングツールかなぁとは思うものの、ここはしょぼいものを駆使してもそこそこまで近づけられる気もする。
ならばやはり音源ではあるまいか。メタル系ならギター音源なんだけど、「ギターの音って、音源よりもアンプやエフェクターじゃないか?」というところがある。とくに打ち込みはそう。いやいい音源は各種テクニックを再現しやすいのか。
かがやみさんはドラムをやっているだけに、ドラム音源は超重要とのこと。
確かにStudioOne付属のドラム音源はなんかしっくりこない。ならばまずはドラム音源か?
しかし最近、ドラム音にビットクラッシャーとかアンプをかけて歪ませるという方法を知り、「音色という面では、これでもけっこういけるのでは?」と思ったりもする。いいドラム音源は歪ませるともったいないけど、しょぼい音源は遠慮なく加工できる感じ。いや、いいドラム音源を歪ませるともっとかっこよくなるのか?
ほんと金のかけどころがむずかしいですよ……。
3Dにも興味があるとのことで、やってみれば意外に簡単だとか、やるならblenderがいいとか、まだろくに3Dを使えないくせに偉そうに講釈垂れてしまいました。ほんと、何か完成させてから言えという感じですよ……。同人と言いつつプロやセミプロがひしめく中、実績のない僕の言葉に何の説得力があるのか。
ポスターとかは効果ありますかと聞かれました。
数字によるデータはないものの、これは効果がある!と断言したい。
というのも、展示場の見た目がしっかりしているサークルは「こいつら本気だ……」と思わせることができるのです。あまりしっかりしてない僕が言うのもなんですが、この見た目の本気度は重要と言える。
例えば、敷物もなしでスリーブに入った白いCD-Rが数枚置かれただけのサークルを見て、人はどう思うか。これは「ダミーサークルじゃねぇの……」でしょう。
ゲームは見た目じゃない、内容で勝負するものだ!と言われるけど、見た目の良さは内容の良さに繋がるんですよ。レトロゲームなどでも、今見ればしょぼい絵で「内容がいいから人気が出たんだ!」みたいに言われたりもしますが、そういうのの多くは当時としては最先端のグラフィックだったんだよ……。
即売会での展示も、綺麗で人目を惹く展示ほど製作者の本気感が伝わると言える。ほんと過去作並べるだけの僕が言うことじゃないけど……。
なので、ポスター、動画デモ、見やすいお品書きあたりは必須とも言える。ほんとこれらをただ用意しただけの僕が言うことじゃないけど……。
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そういえば最近は新しいサークルの人が自己紹介的にあいさつ回りするのをあまり見なくなったなと思いました。
これも風潮の変化というやつなのか。リアルではあまり他人と関わらないという感じの。
上にも書いたように他のサークルとの交流は即売会に出る目的のひとつ(つまり自分の技術を上げる手段)と言っていいと思うので、これはもったいないと言える。
まぁ僕も他のサークルのところには全く出向かないのでこんなこと言える立場ではないのだが。
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そしてコミケ終了。
体験版は全部出ました。すごい。びっくりです。体験版100部なんて初めてではなかろうか。なんでだろうな。
このところ3時から4時がわりと売れることに気付き今回も期待したのですが、宅配の手配に時間がかかってしまい席に戻ることができず、今回はいまいちでした。
そしていつもの0次会の場所に向かうのでした。
しかし、まさかあんなことが起ころうとは、この時の僕には知るよしもなかった……。
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0次会への道中では、オーダンさんとキン肉マンの話とかしました。
始祖篇からあまりにも熱すぎる。
現在のエピソードはもう完全にキン肉マンの完全結末に向かっているという気配すらある。
今は敵がどうなるか、これ以上強い敵を出すにはどうするかというところで、邪悪の神の参戦は間違いないのではという感じ。
逆に、ここでネタの温存をして邪悪の神や運命の五王子を出さないと、引き伸ばし感が露骨に出て盛り下がる恐れもある……。
サタン篇以降も続けるにしろ、全力でいってほしいと思うのだった。サタン篇でネタを使い果たし盛り下がるのは全然問題ないんですよ。しかし小出しにして生ぬるく死んでいくのだけは避けてほしい……。
あと究極タッグ篇でのネプチューンマンの評判が最悪だけど、僕は好きという話もしました。悪くて強いやつが改心して頼れるいい人(でも牙は抜けてる)になるのは僕はあまり好きじゃないんですよ。
二世でのアシュラマンは大変素晴らしかった。
あと最近猛烈にはまっているQuakeの話にもなった。Quakeはほんとすごくて、今からやっても全く損はない作品と言える。(グラフィック設定の都合上他のQuakeエンジンの使用推奨なので、若干薦めにくいところもある……)
Doom・Quakeはゲームとしてのおもしろさがまさに伝説的なので、ほんとゲーム制作する人はやっておいて損はないですよ。難易度は相当高いもののクィックセーブを駆使すればなんとかなる。
初代Doomと初代Quakeを比べると、僕は僅差でDoomのほうが上という感じです。
Quakeは少数との対決がメインなので、大群を相手にするDoomのほうが好みに合うと言いましょうか。大群を同士討ちさせるのがおもしろい。
話の流れの都合でQuakeの話題がすぐに終わったのが悔やまれる……。
オーダンさんは洋ゲー歴がかなり長くて、その面でも侮れない人だぞ……。
他に、最近聴いてるメタルの話になって、Volcanoが新譜出したしおすすめかもと言ったら「あの頭おかしい人……」となって、まぁ否定はできない……と思いました。しかしことギターのメロディセンスにかけては世界レベルというか世界のトップレベルといっても全然誇張じゃないと思うので、奇行の数々は大目に見てもいいと思いますよほんとに。
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そして悪夢の改札口……。
suica通すときにエラーが出たせいで、僕ははぐれてしまった!
ネットにつながる端末を持っておらず、参加者の電話番号も知らない!
どうすんだよこれ……。
しかし! なんの偶然か、会場でAstroportのサクさんと話してるときに打ち上げの店を確認していたのだった。いつも他人頼りで場所も時間も知らないんだけど、今回に限っては場所を確認していた……。
そしていつも六時半集合なので、六時過ぎくらいを目安に会場に向かったのだった。
しかし! あれ……誰もいないぞ……。場所間違えていたのか……。いや店名はあっているはず……。場所もたぶん合っているはず……。どういうことなんだよ……。
と思っていたらエンドレスシラフのニコライさんが現れました。なんともう始まっているらしいぞ? 6時集合だって?
こうして20分遅れで打ち上げに参加したのでした。
参加人数が多い打ち上げの場合、待ち合わせの時間も話をする大事な機会なので、それを逃したのは痛い。
大人数の飲み会でも結局話せるのは同じテーブルの人だけなんですよ。せっかくの打ち上げなのに、ろくに挨拶すら交わさないということも多々ある。
今回の遅刻はなかなかの痛手となったのでした。
そして打ち上げ篇に続く……。