gogでマイトアンドマジック 1~6のセットが200円くらいだったので、1を少しやって思い出に浸ろうと思い購入しました。
1の序盤は思い出通りの狂った難度で、ザコにすら勝てなくて「これだよこれ……」という感じでした。
ザコに勝てるようになるまで遊んだら割と満足してしまった。
あと日本版はだいぶアレンジ移植されて遊びやすくなっていることを知った。
逆に2の日本版はかなりいまいちな出来だったけど、データをもらいながら海外と同時進行で作っていたらしい。
3以降はプレイしていないのでどんな感じなのかいろいろ調べたら、6が名作とされてるようでした。
軽くさわりだけでもやってみるか!とプレイしたらめちゃくちゃおもしろくて最後まで遊んでしまいました。
初代DOOMのように、3D建造物+2Dスプライトキャラで描画されます。
基本的にはリアルタイムのARPGですが、ENTERキーを押せばターン制になります。
リアルタイムを無理やりターン制にしている形なのですが、ちゃんと旧作のプレイ感になっているのがすごい。
これはちょっととんでもないおもしろさで、絵とUIをなんとかしてクエストを追加すれば今(2021年)でも普通に通用しますよ……。
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●システム
FPS型の移動です。
しかし古い作品なのでWASD+マウスに対応しておらず操作がかなりめんどくさい……。
カーソルキー↑↓で移動、←→で回転、CTRL押しながら←→で平行移動です。
視点上下はDELとpageDownです。
平行移動が遅いのがちょっと残念。
非公式パッチを当てるとマウス+WASD移動になります。
僕は可能な限り正規版で遊びたい(チート的な便利機能は使いたくない)のですが、正規版は鎧スキルのバグが修正されていないこともあり、最後のダンジョン前で非公式パッチを入れました。
そしたらいろいろと快適になってすごかった。
これから遊ぶなら最初から非公式パッチを当てるのをお勧めしますよ……。
GrayFace MM6 Patch v2.4 というやつです。
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弓を装備しているとオートエイムのFPSっぽく戦えます。
しかし次弾を撃つまでにすこし時間が空くので、ザコ以外はターン戦闘のほうが良いでしょう。
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敵は基本的には最初からマップに配置されてます。
特定の場所に来ると沸く場合もあります。
一度倒すともう出てきませんが、一定期間(ゲーム内時間で半年以上、基本的には2年)経つと復活します。
このときにダンジョンの仕掛けや宝箱の中身も初期化されます。
宝箱をアイテムボックスとして使えるものの、初期化の際になくなってしまう。
復活の周期がかなり長いので、特定のクエスト攻略中には復活しないと考えていいです。
つまり、敵が強いダンジョンでもこまめに回復&補給に戻りながら攻略できます。
この部分が本作のおもしろさでもあると思います。
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旧作と違いキャラの変更は出来ません。
最初の編成で失敗すると苦戦を強いられることになる……。
攻撃系魔法*2、防御系魔法*2の布陣でないとかなり不利になります。
具体的には、パラディン、アーチャー、クレリック、ソーサラーの基本編成が鉄板中の鉄板だと思います。
僕はパラディンの代わりにナイトを入れてしまったよ……。
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●グラフィック
かなり微妙です。
発売当時の基準にしてもきついと思いますよ……。
人間キャラは写真取り込みで、しかもポーズやアニメーションがかなり変。
まぁ当時の海外のセンスからすればこんなもんなのか……。
1998年の作品(Quake2の後、Unrealと同時期)なので、3D表現についてもだいぶ遅れてると言わざるを得ない。
しかしRPGとしての出来はシステムもバランスも素晴らしいので、まぁ見た目くらいはいいだろう……。
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●ストーリー
日本語版があったようですが、gog版には日本語はなく日本語化もできません。
文章量がかなり多くて読むのはきつい。(序盤からちゃんと読んでいかないとスキルの取得で失敗することがある)
あと、非公式パッチをあてないとウィンドウモードに不具合があり、web翻訳を使いながら遊びにくい。
僕は早々に諦めて攻略サイトに頼りました……。
文章を読んで自分なりの攻略を見つけていく面白さが重要そうな作品なので、攻略サイト頼りで遊んでしまったのは残念でした。
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●感想
序盤の難度がとんでもないことになっており、まさにマイトアンドマジックです。
ザコにボコボコにされて街に逃げ帰るのが楽しい……。
装備やスキルを手に入れるにつれ徐々に探索範囲が広がり「あぁ、RPGだぁ……」という感じですよ。
僕の中のRPGはこういうゲームだったんだよ……。
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今どきの親切ゲームと違ってクエストマーカーのようなヌルいお助け要素はありません。
ダンジョン攻略の際、スイッチを押すとどうなるかもわからない……。(これはちょっとつらい)
複数の扉とスイッチが連動する仕掛けもあり、各スイッチと扉が全然別のところにあったりするので、自力攻略はだいぶきついですよ……。
昔なら頑張れたけど今はちょっと無理なので無視した仕掛けもあります。
Doomのようなオートマッピングはあるので、迷いまくって泣くというほどではありません。
しかし立体構造を平面マップに重ねて表示するので、マップ機能があまり役に立たないダンジョンもある。
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フィールドマップはそれほど広くなく、街やダンジョンも少ないので探索する楽しさはそれほどありません。
残念ではあるけど、まぁ古い3Dゲームなので仕方ないとも言える。
また、中盤から飛行の魔法を使えるようになり、マップ探索の意味がますます薄れます。
飛んで移動が基本になってしまうわけですよ。スキルの師範なども飛行魔法前提の場所にいたりします。
一方ダンジョンはかなり広く探索し甲斐があります。ダンジョン内では飛行魔法も使えません。
敵もものすごく強いので、一度の探索で攻略するのは難しいです。
途中で引き返し、拾ったアイテムを売り魔法を買い訓練所でレベルを上げ、態勢を整えて再チャレンジしましょう。
面倒臭そうと感じるかもしれませんが、これが本作のおもしろいところだと思います。
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ターン制戦闘で従来のマイトアンドマジックと同じ感覚で戦えますが、リアルタイム移動で敵と密着し拡散型魔法をまとめて当てるなどのアクションゲーム要素を利用した戦略もあります。
ターン戦闘状態でもなぜか飛行魔法の上下移動はいつでも可能なので、敵の遠隔攻撃を避けることもできます。(敵の攻撃ターン中に上下移動して避ける)
僕はバグ技は可能な限り使わない主義なんですが、開発者が気付かなかったとも思えず、勝手に「これは仕様ですね……」と判断しドラゴン戦などで多用しました……。強いだけなら正攻法で頑張ったけど、装備破壊が鬱陶しすぎるんですよ……。
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フィールドマップでの敵の大群っぷりがすごいです。
下手に逃げ回ると別の群れが反応して大変なことになるので、マップの隅のほうから地道に撃破していく必要があります。
一方、敵をうまく誘導して数的有利状態を作って戦えるのが面白いです。
ダンジョンでも、一匹だけ通路につり出して戦ったりできます。
かなり格上の敵でも一対四の総力戦ならなんとかなったりするのも本作のおもしろいところ。
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特定の月に訪れるとパラメータがアップする社があります。
理屈の上では無限に強化できるのでいいんですが、これが逆に「毎月社に通わねばならない」になってしまいます。
訓練したり別のマップに移動したりで数日進んでしまうので、かなり頻繁に通うことになるわけですよ。
ロイズビーコンという魔法で任意の地点にワープできるので移動の手間はないのですが、社に行く前に予言者に伺いを立てる必要もあって結構めんどうくさい。
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パラメータのひとつに年齢があり、加齢により弱体化するようです。
それもあって日数をあまり進めないプレイになりがちでした。
でもクリアしても年齢変わってないような……。
敵の攻撃で加齢することがあり、これには回復手段があります。
しかし序盤~中盤で使える回復手段ではパラメータが下がることから、ずっと加齢状態でプレイしていました。
つまり正確な実年齢を把握できていませんでした。
終盤でノーリスクの回復法を使って実年齢に戻したところ、思っていたより年を取っておらず、全く加齢してないようにも思えました。
もしかしたら加齢は敵の攻撃による一時的なものだけで、日数経過では変わらないのかもしれません。
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これはもう本当におもしろくて、僕が過去にプレイしたRPGでもベスト10に入る作品です。
絵や操作性はだいぶつらいですが、内容的には今でもじゅうぶん通用する傑作です。
現在は日本語版が手に入らないのが非常に残念ですが、攻略サイトをチラ見しながらでもものすごくおもしろいのでおすすめです。
これが僕の中の「RPG」なんだよ……。
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開発元 | New World Computing |
発売日 | 1998/04/30 |
プレイ時間 | 163時間 |
Score | 17725 |