古いCDの再評価!
第一回目かつおそらく最終回の今回は、ドイツのキラキラパワーメタル「ドリアングレイ 【ワールド・オブ・ライズ】」です。
ジャーマンンメタルブームの時にあらわれたこのバンド、僕はRAGEのクリスがゲスト参加しているということで、音楽性に近いものがあるのかと思って購入しました。
2~3回聴いて封印しました。
当時メロスピ厨だった僕には到底耐えることのできない、ミドルテンポ目白押しの退屈なアルバムでした。
それから13年……CD棚の整理中封印したアルバムが発掘されました。せっかくだからMP3化しておくかということで、13年の長きにわたる封印を解きました。
このアルバム、今だったら少しは注目されるかもしれない、ものすごいキラキラっぷりでした。当時はパワーメタルといってプッシュされてた気がしますが、これはもうハードポップといっていいくらいの爽やかさです。
1994年のジャーマンメタルブーム真っ盛りのころのアルバムなので、第二のハロウィンを見つけ出せとばかりに売り出されたのでしょう。
解説は当時のジャーマンバンドでは定番の和田誠氏で、例によって解説文の半分以上が当時の音楽シーンの話です。
ちょっとびっくりしたのが、ヴォーカルが意外にしっかりしていることです。暑苦しく粘っこい歌い方が個性的。もうちょいマシなメロスピバンドに入っていたら、案外今でも活躍していたのではないでしょうか。いや、ほんとこれは悪くないよ。
やはり時代の影響か、マイケルキスクやロブハルフォード的な歌い方をしているところが目立ちます。過剰に意識してるのか、濃厚すぎる部分がなきにしもあらず。
曲もそこそこメロディアスです。ジューダスプリースト好きなのかなぁと思わせる部分がなきにしもあらず。(それを期待して聴いてはならない)
……しかし。とにかく一本調子ですぐに聴き飽きます。これはもったいない。イントロこそ「おぉっ?」と思わせるものの、ドッタンドドタンのリズムにキラキラキーボードが重なり、ヴァースもコーラスも同じ雰囲気の曲がアルバム一枚延々と続きます。
特にドラムがひどく、最初から最後までドッタンドドタン、どの曲もドッタンドドタン、しかもろくなフィルがありません。たまに入ってもスネアをダダダダダッっとやるだけだったりして、おまえのドラムセットにはタムがついてないのかという感じです。(ごくたまーにトコトコトコトコと鳴ってる)
さらにキーボードも、伴奏でキラキラしてるだけでろくなソロがない。音色も高音のシンセサウンドしか使ってない。
もうなんというか、もうちょいなんとかすれば知る人ぞ知る名盤になったかもなぁという感じです。そこそこいい曲もあるんだけどなぁ……。
一発屋で終わるのも無理はない……というか一発も打ち上げられなくて無理もないなあというアルバムなんですが、なんと!! 現在でも活動しているようです!
オーケストラ楽器を使った曲などもやってるらしい。オフィシャルでサンプルが聴けるけど、まぁなんというか相変わらずドラムがやる気なさすぎて単調です。もうちょいなぁ……もうちょいなんとかなぁ……。
オフィシャル
http://www.andy-roch.de/
アルバムも6枚出していて、最新は2006年のようです。
http://www.metal-archives.com/band.php?id=4032
このアルバムの感想を書いたのは僕くらいのものだろうと思いましたが、さすがにネットの世界は広くこの地味なアルバムに言及しているブログもありました。
http://blog.livedoor.jp/hongkongcitynight/archives/504106.html
参考になったらクリック!!
2008 年 3 月 22 日
Dorian Gray 「World of Lies」
コメントはまだありません »
No comments yet.
RSS feed for comments on this post. TrackBack URL