パンパカパーン!
CD棚の奥で眠っていたメタルアルバム再評価、第二段!
今回はモルガナルファイ「サンクティファイド」です。1995/02/22発売の3rdアルバム。スウェーデンのバンドです。
当時なぜこれを買ったのかサッパリわからない。聴いたおぼえもない……。
なぜおぼえがないかというと、ものすごいヘヴィなスラッシュ系のパワーメタルだからでしょう。
疾走感もなければキャッチーな歌メロもないので、たぶん一度聴いて封印したんだと思う。
これを購入した当時の僕ときたらメタルファンと言っても疾走メロスピ大合唱バンザイという感じの絶望的なまでのメロスピ厨で、ヨレヨレのハイトーンにヒャカヒャカのキーボードがついていれば狂喜乱舞といった感じでした。
しかし人間変われば変わるもので、いつしかキーボードは少なければ少ないほど良くて、ギターソロよりはリフを延々と聴かせてくれという嗜好になりました。(もちろんドコドコ疾走とキャッチーな歌メロは最も大事な要素である)
あらためて聴いてみると、これがなかなかいいではありませんか。
ザックザクのギターリフが耳に気持ちよく、ドラムの音も自然かつクッキリしていていいです。95年頃というと、エフェクトをかけたわざとらしいドラムの音がまだ流行っていたような。先日紹介したドリアングレイがまさにそんな感じ。
ヴォーカルは歌う吐き声/だみ声で、なかなか味わい深いです。
バラード調の曲も入っていて、これがまた激しい曲とは対照的に陰鬱とした曲調で印象に残ります。いかにもスウェーデン出身という感じです。
てっきりあっという間に消えたマイナーバンドかと思ってましたが、これはなかなかの実力派ではあるまいか。当時のB級C級と比べるとだいぶ音がしっかりしている。検索したら、やはり現在でもバリバリ活動中のようです。
しかし、なんでもバンドが分裂しヴォーカルはLefayというバンドを作ったそうだ。が、再びMorgana Lefayとして合体したそうだ。なんじゃそりゃ。このあたり日本のサイトを検索しても情報が出てこず事情がよくわからない。
アルバムの印象としては一緒に歌うような歌メロはないに等しく、リフを聴くためのアルバムといった感じ。(熱心なファンが聞いたらどこに耳つけてんだこのカスが!と怒るかもしれないが)
メロディアスなものが好きな人からはいまいち受け入れられず、かといってスラッシュファンからはパワーメタルとか正統派メタルと思われるらしく、これは日本でヒットしなかったのも仕方ないという感じでした。
オフィシャルサイトもあるので、新作のサンプルを聴いてみました。
http://www.morganalefay.se/
これがなんと、曲調はそのままに歌えるサビがついてるではありませんか。
最新アルバムからはFace of fearのmp3ファイルをダウンロードできます。
他のアルバムの曲にもメロディアスなサビがついているようで、この変化はインフレイムスやソイルワークあたりの影響かな。むしろ本家よりも僕の好みかもしれない。
サンプルを聴く限りでは日本盤が出ても良さそうだけど、一度しくじったバンドは難しいのかな。
参考になったらクリック!!
2008 年 4 月 2 日
Morgana Lefay「Sanctified」
2 Comments »
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おお、ボクもこのアルバム持ってますよ?。
バンドの分裂劇に関しては
分裂時のMORGANA LEFAYが発表した『THE ALBUM』のレビューによると
『SANCTIFIED』とその次に発表した『MALFICIUM』の方向性の違いから、
今までの音を継承したいメンバーとよりモダンな音を求めるメンバーとで
意見が分かれたのではないか、という事です。
ちなみにボクは分裂時のMORGANA LEFAYと
LEFAYのアルバムをなぜか持っていて、
(中古で安いのを見かけると、わけも分からず買ってしまうので)
確かにMORGANA LEFAYの方がモダンで冷徹な感じなんですが
ヘヴィリフを中心とした曲作りという点ではあまり大きな違いはないようでした。
日本盤はもう出ないんですかね?。
こういう良質な中堅バンドがもっと大事にされると、いいんですけどね。
コメント by 元真黎 — 2008 年 4 月 3 日 @ 22:44:59
おぉ、元真さんもお持ちでしたか。
SANCTIFIEDも当時で言えば充分モダンな感じなので、それを理由に分裂というのも不思議ですね。まぁ当人達にはゆずれない部分とかがあったのでしょう。
最近の作風の方が受けそうなのに日本盤が出ないというのも悲しいことですね。
コメント by 坂葉 — 2008 年 4 月 3 日 @ 23:51:26