来日記念として発売されたミニアルバムです。1993年発売。
新曲四曲+既作の別バージョンが収録されています。
この作品以後、メロコア風になったりメタルとは呼べない音楽性になったりと迷走したあげく、活動を休止してしまいます。
「メタルのViper」が帰ってくるのは十四年後の2007年なのでした。
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3rdの延長線上にある作品ですが、二曲目のSilent Enemyは1stや2nd風のメロディックスピードメタルで、マトスが歌ってれば人気が出そうな感じです。
一曲目のAcid Heart、三曲目のCrimeはロックンロールをベースとしたアップテンポの正統派メタル。マトス脱退後のViperの基本路線です。
五曲目のKilling Worldはメロコア的な明るい疾走曲。
四曲目のWasted Againは、3rd収録のオリジナルとはだいぶ雰囲気が違っています。やけくそ気味の疾走感が抑えられ落ち着いた感じになってます。
元曲は五分くらいですがこのバージョンは三分半ほどにまとめられています。ドラマティックな構成が魅力だっただけに、尺が短くなったのは残念かも。おとなしめのアレンジ自体はなかなかいいです。
最後の曲Spreading Soulアコースティックバージョンは、オリジナルに入っていたストリングスを全て廃しギターとヴォーカルだけになっています。
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ミックス&マスタリングはチャーリーバウアファイントです。
突貫で作られたアルバムなのか、キーボードによる装飾がまったく入ってません。しかしそれだけに生々しいギターの音が目立ちかっこいいです。
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このアルバムはかなり前から持っていたんですが、うまくリッピングできず(三曲目以降を認識しない)音楽視聴環境をPCに移行してからはほとんど聴いてませんでした。
しかし近年Viper熱が再燃しなんとかならないかと試行錯誤したところ、IsoBusterというツールでWAVが吸い出せました。
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3rdや最新アルバム「All My Life」が好きな人はぜひ聴いてみてください。
ピットの歌に抵抗感がない人にはなかなかの良盤だと思います。
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当のVIPERは2007年に復活したものの、新規加入のヴォーカルとギターはいつのまにか脱退してしまいバンドはまたもや休止状態になっています。
昨年はバンド結成25周年だというのにオフィシャルサイトさえも復活せず、myspaceの最終ログインは2009/02という寂しさ……。
現在はYouTubeのViperチャンネルがオフィシャル扱いらしいです。音質の劣悪なPVやTV出演動画がたくさんあります。
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動画を貼るのは好きじゃないけど、オフィシャル動画ということで紹介しておきます。
Ricardo Bocci在籍時に一度でいいから来日してほしかった……。
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いやピットのヴォーカルでもいいからもう一度来て勇姿見せてほしい。