RAGEの大阪公演に行ってきました。
前回はガンマレイとのカップリング、しかも前座扱いだったので不満がありましたが、今回は単独なのでたっぷり見ることができました。
しかしチケットは高めで、7000円+ドリンク代500円……。今後はこれが標準になるのだろうか。
まあ、チケット代がバンド活動資金になると思えば気も休まるというもの。
会場は移転したクラブクアトロでした。フロアが三段になっており見やすいです。(三段目は関係者用の席になっていました)
僕は二段目の真ん中で見ました。ライブハウスは皆こういう形にしてほしい。
客はたくさん入り、ほぼ満員状態でした。
今の時代に、アルバム出すごとに来日しこれだけ客を集められるのはけっこうすごいことではないでしょうか。
ジャンルの立役者というほどでもなく、ベテラン過ぎて新鮮味もないという感じで、一番来日が難しそうなポジションです。
ファンの僕が言うのもなんですが、知名度的にはアングラやガンマレイよりも劣っているわけですよ。それなのに、それらのバンドに匹敵するくらいには客が集まる。これはすごい。
やはり定期的にアルバムを出すのは強みなのでしょう。コツコツとがんばったからこそこの結果が出ているんだな……。
トリオ編成で楽器数が少ないぶん、各音がはっきり聴き分けられてよかったです。ただ、低音がフロアに共鳴するような感じで、ウワンウワン唸っていたのが気になりました。バスドラとベースが豪快に鳴ると何がなんだかわからなくなることも。
セットリスト(2chより)
House Wins
Twenty One
Forever Dead
Paint The Devil On The Wall
Feel My Pain
Serial Killer
The Crawling Chaos ~ Light Into The Darkness
Suite Lingua Mortis “No Regrets”
Unity
Destiny
Refuge
Great Old Ones
Empty Hollow
Don’t Fear The Winter
All I Want
Solitary Man
Soundchaser
新作の曲を前半に固める構成です。
新作の人気高そうな曲はほとんど全部やってると思います。
Feel My PainとSerial Killerはどちらか一曲くらいしかやらないかもなーと思っていただけに、両方やってくれて嬉しかった。
Serial Killerは最初はあまり好きではなかったんですが、聞いているうちにすごく気に入ってしまった。
こういう新作重視のセットリストは好き。特にRAGEのように多作のバンドだと、新作直後のライブでやらないともう永久に生では聴けない曲が多いので、定番人気曲の枠は減らしてくれたほうがありがたい。
Higher than the Skyを削ったのも英断だと思います。いい曲だけど、毎回やってる上にライブ音源も山ほどあるからあまりありがたみがないのです。まあこれ目当てで来る人も多いだろうけど……。
個人的にはアルバム後半からも一曲ほしかったです。今回の後半曲は、派手さ抑え目なぶん昔のRAGEを思い出すような曲が多くて好きでした。
意外なところではBlack in MindからThe Crawling Chaosをやっていました。アルバム中でもサビの哀愁が強烈な曲で、かつては結構な人気曲でした。歌詞の内容とメロディの悲壮感がバッチリ合ってるところがいい。Higher~とか今回のTwenty Oneなんかは、メロディはいいのに「この歌詞を大合唱するのはすごく変なのでは」と思ってしまうのです。
今回はMC多めでコミカルなパフォーマンスも取り混ぜていました。
ピーヴィだけでなくヴィクターやアンドレもいろいろしゃべっていました。
ヴィクターは低血圧っぽいしゃべり方で、クールな雰囲気が出ていてカッコイイ。美形というわけではないけど精悍な顔立ちなので、薄汚い髭をそって天才肌のクールガイというイメージを押し出せばいいのに……。
アンドレは前任者と比べると影が薄い感じなので、こういった形でもっと存在感をアピールしてほしいものです。
良い楽曲をしっかりした音と演奏で聴かせるという、ベテランの凄味を見せつけてくれるライブでした。
欲を言えば、ライブ用のサポートキーボードディストがいればなぁと思いました。特にインスト曲のUNITYなんかは全部生楽器でやったほうがかっこよさが増すと思うのです。ステージに立つのが三人だけだからいいんだ!というのも、まったくもってそのとおりなんですが。
あと一曲でいいからバラードもほしかった。ピーヴィの声は個性的で味があるので、歌を中心に聴かせる曲もけっこう需要があるのでは。海外ではアコースティックライブもやっているそうです。