敵に見つかったらほぼ死亡のステルスゲームです。
キャラのモデリングとかストーリーに日本産ゲームのような雰囲気があり、海外でもこういうの作るようになったのか……と思ってたんですが、実は完全な日本産ゲームでした……。
はっきり言ってしまいますと、かなりのがっかり作品です。
敵に見つかったら即死亡というコンセプトはいいんだけど、強烈過ぎる一本道展開なので、つまらないパズルをやっているかのようでした。
良い部分もそれなりにあるんだけど、ダメな部分がすごすぎてどうしようもない作品になっているという印象でした。
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●システム
スプリンターセル系統のルート探し型ステルスTPSです。
特殊ゴーグルで敵を確認すると、その敵の位置と視界がレーダーに表示されるシステムがおもしろいです。
ひとつの街を舞台した箱庭ゲーム的な形式なんですが、ミッションごとに移動範囲が激しく限定されるので実質的には一本道マップになっています。
ほとんどの敵が固定されており視線の誘導もできません。たまに出てくる移動する敵も、かなり単純な巡回移動です。
見つかれば即死に近いため、ステルスというよりルート探しゲームになっています。
しかもポイントとなる部分にはアイテムが置いてあったりマップにマークがあったりするので、あまり悩むことがありません。
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●グラフィック
PS2のゲームのようなのっぺりしたグラフィックです。建物のモデリングも直方体の箱っぽい……。
キャラのモデルはけこうよくできています。
主人公は日本受けするような精悍なイケメン外人です。
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●ストーリー
意外に凝っています。最初は海外製だと思っていたので、驚きました。
ボスキャラを倒した後「○○が倒れたか」「やつは我々の中でも最弱……」みたいな展開があってびっくりですよ。
孤独に旅をするヴァンパイアの叙情的なエピソードも(ちょっとだけ)あります。
まぁ凝っているとは言っても海外製のランボーFPSに比べてであって、取り立ててすごい部分はないんですが……。
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●感想
プレイするのが苦痛なくらい単調でした……。
途中で投げ出しかけましたよ。というか途中で投げ出してほかのゲームやっていました。結局はがんばってクリアしたんですが……。
そしてつまらないのにボリュームはけっこうあります。
本編も長いのにチャレンジミッションが山ほどあるという……。
ステルスゲームと謳っているのにステルスゲームになっていないのが致命的だと思いました。
敵の誘導ができないどころか大半の敵が突っ立ってるだけなのでスリルがないのです。
ただ、おもしろい要素もいくつかあります。
ゴーグルで確認した敵がレーダーに映るのはいいアイデアだと思いました。
そして、リーダーを倒すと部下も死ぬという仕組みもおもしろい。
雨が降っているとヴァンパイアの感覚が鈍るという舞台設定も良かったです。まぁそういう設定があるだけでゲームには活かされていないんですが。
マップもいちいち区切らずに箱庭型でいけばよかったのに。
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そのへんの街角に突っ立っているザコのほうがボスキャラよりも強いです。
ゲーム的には仕方ないんですが、それなりの説明をつけてほしかったです。
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ロードの後にボタン入力待ちになり、ボタンを押すとまたロードが始まるのは「なんだそりゃ……」と思いました。
なぜ一度に読まないのか。なぜボタン入力を入れるのか。
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オンラインモードもあります。
しかし一度も繋がりませんでした。
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まったくおすすめできない一作でした。
ザコに瞬殺される様がシュールなので奇ゲーマニアはプレイしておくといいかもしれません。
開発元 | アートゥーン |
発売日 | 2007/01/25 |
プレイ記録 | |
NORMALクリア |