コミケ出展の際に動画を流そうと思い、タブレット端末を購入しました。
ちょうどNexus7が出た時期であり、僕もNexus7にする予定でしたが、近所の家電屋で実機を見たところ予想以上に小さかったので、10.1インチ液晶のIconia Tab A200にしました。
価格は16540円(amazon)。なんかすげえ安いんですけど……。元々は二万円前後で、Nexus7発売後から一気に値が下がりました。
しかし「かわいい子にはタブをさせよう」というキャッチフレーズはなんとかしてほしいと思いました。
正直この手の携帯端末(しかも大きめ)は何に使えばいいのかわからないのですが、僕のように「コミケでゲーム動画を展示して、今時の携帯端末やandroidの世界をちょっと覗いて、あとは夜寝る前にネットが見られればいいや」程度の人にはものすごくおすすめです。
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画面サイズは、10.1インチ1280*800ピクセルです。21.7cm*13.7cmくらいです。
重さは710gとのことで、寝転びつつ持ち上げて使うと疲れます。
肝心の動画再生は、youtube用にエンコードした30fpsの640*480(SDサイズ)なら、ほぼ問題なく再生できます。
60fpsだと、動きが激しい場面ではかなりカクカクします。
僕が再生したいのはゲーム動画なので60fpsは出てほしいところですが、即売会で30fpsと60fpsの違いを気にする人はいないでしょう。
この機種に搭載されているtegra2というチップセットはグラフィック機能がいまいちだそうで、HD動画を再生したり3Dゲームをやったりするには次の世代のtegra3がいいようです。格段に性能が上がっているとか。(nexus7はtegra3だそうです)
バッテリーの持ちも良かったです。
30fps動画を六時間流し続けてもバッテリー残量は30%以上でした。
充電は専用のACアダプターを使用します。USB充電できないのはマイナスポイントでしょうか。
動作はそこそこ軽快で、こんな小さいのにすげえなあと感心してしまいました。今年三月まで使っていたペンティアム4のPCよりも高性能なのではあるまいか……。
時代の進みっぷりにびっくりです。
シングルタスクっぽい動作形態が、この軽快さに繋がっているのかもしれません。
無料の3Dゲームもやってみました。
それなりに動いていて驚きです。
しかしタッチ操作というのがどうにも……。これも慣れなんだろうか。
内蔵SSDは8GBで、ユーザーが使用できるのは5GBほどです。外部記憶装置として32GBのマイクロSDが使えます。
即増設せねばと思っていたものの、よく考えてみたら僕は動画を溜め込んだりはしないので、本体の内蔵メモリだけで充分でした……。
本体が中途半端に大きいから、ちょっとした外出用の音楽プレイヤーとして使えないんだよな……。
便利な携帯端末がほしいのであれば、Nexus7やipad miniのような小型のもののほうが良さそうです。
「そこそこの大きさの画面がほしい」という明確な目的がない限り、10インチ700gの端末は使い道がないように思いました。
でも僕は大満足ですよ!
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以下はタブレット端末初体験の感想になります。
今時何言ってんだという感じですが、まあ何事も記録を残すのが大事だということで……。
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僕は携帯端末にはまったく興味がなく「タブレットといってもキーボードの無いノートパソコンみたいなもんだろ」と思っていました。しかし実際はかなり使用感が違っていました。
パソコンよりも家電や携帯電話に近いです。これがandroidというOSの方向性なのでしょう。
アプリ主導の使用感になっており、「タブレットという入出力装置を使ってさまざまな電子機器を扱う」という感じでした。
パソコン主体で使っている人は、まず自分なりのフォルダ分けをして環境を整えていこうとすると思いますが、そういう使用法とはまったく相容れない形になっていて驚きました。
ファイラーさえ外部アプリの形で提供されているのですよ……。(各アプリがデータを管理するので、ファイラーを使ってあれこれする必要がないように作られている)
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入力関連も「ノートパソコンのトラックパッドみたいなもんだろ」と思っていましたが、これまた大きく違っていました。
自分がどれだけ右クリックとキーボードショートカットに依存していたか思い知らされましたよ。
タッチ長押しが右クリックに相当しているため、勝手にメニューが表示されて鬱陶しく感じることがあります。
またマウスを使う場合でも、右クリックは認識せずタッチと同じ入力方法になります。
このあたりも設定を変えられるアプリがあったりするんだろうか。
文章の範囲選択は長押しメニューを使う必要があるため、けっこうめんどくさいです。タッチ&ドラッグで選択させてほしかった。
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日本語入力は、予測変換のおかげで快適です。
しかし! 標準でついている日本語入力システムには、なぜかTABキーがありません。(英語キーボードにはついてる) カーソルキーもありません。
これはけっこう参りました。
しかしちょっと検索したらTABもカーソルキーもついてるキーボードアプリが見つかり一安心です。
ほんと、なんでもかんでもアプリで解決するんだな……。
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タブレット端末というのはあくまでもアプリを使うための道具で、これをそのまま使って何かを作ることには全く向いていないと感じました。
外出先で曲作ったりアイデアをまとめたりできたらいいなと思っていましたが、ちょっと難しそうです。
製作に使う場合は、Evernoteでアイデアをメモし本格的作業は家のパソコンでするという形になりそうです。
一見ノートパソコンの親戚に見えて、実は別のものなのでした。
しかし、だからこそ一般の人たちはPCよりもタブレット端末を好むようになるのかもしれないと思いました。
PCのように基本操作を覚えずとも、家電感覚で使えるわけです。
あと五年もしたら、パソコンは完全に廃れてるのかもしれないなあと寂しく思ったのでした。
タッチ操作のアクションゲームなんて作りたくねぇよ……。