ターン型のシミュレーションゲームです。
相当おもしろいので購入には注意してください。
最初RTSをやってみようと思いこのゲームについて調べたのですが、RTSではなくターン制とわかり少々がっかりしました。(対戦モードはリアルタイムだそうです)
しかし有名作品なのでとりあえずチェックしてみようと思い購入したところ、ものすごくおもしろくてえらいことになりました。
SLGが苦手な僕でも実績コンプリートできました。
「対戦にこそ、このゲームの真髄がある」みたいに言われたりもしますが、一人用でもじゅうぶんおもしろいです。
超オススメの一作です。
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●システム
戦闘・内政のSLGに文化や技術発展の要素を取り入れた、文明対決SLGです。
文字を獲得するあたりの時代から始まり、宇宙開発時代で終了します。
戦争による制覇勝利だけでなく
・文化遺産や偉人の獲得による文化勝利
・技術開発によるアルファケンタウリ移民勝利
・世界銀行建設による経済勝利
があります。
都市の産出物として「科学力」「文化力」「生産力」「金」「人口」があります。
都市の人口をどの要素に振り分けるかによって産出物の割合を変更させることができます。
いかに効率的に人口を分配し生産していくかが鍵となっています。
技術開発はツリー状になっており、目当ての技術をいち早く獲得し他の文明の先手を取るなどの戦術もあります。
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海外製のゲームなのでリアル寄りの設定かと思っていましたが、かなりボードゲーム的です。
特に戦闘は、戦車・歩兵・戦闘機といった見た目の印象よりも、ゲーム的に設定された性質が重要になっています。
各ユニットには攻撃力と防御力が設定されており、自分が攻撃側の場合(戦闘を仕掛けた場合)は「攻撃力が戦闘力」となり、防御側の場合は「防御力が戦闘力」となります。最初はこれがよくわからなくて戦闘で悩みました。
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自分の操作できる状況ならいつでもセーブ・ロードできます。戦闘の前にセーブし、負けたらロードしてやり直すといったズルい戦法も可能です。
これのおかげで、SLG初心者でもルールをおぼえやすいです。
ただ、生成される乱数は決まっているので、ロード後の戦闘の結果は何度挑戦しても決まっています。
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難易度は五段階で、中央の「国王」は全文明同条件での開始、これより低難度はプレイヤー有利、高難度はコンピュータ有利となっています。
僕はSLGが苦手なので、最高難度ではまともに勝てませんでした……。(シナリオモードの特殊な条件のステージなら、SLGが苦手でも勝てます)
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操作性はいいとは言えませんが、コンシューマ向けなら仕方ないかな……という感じです。
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●グラフィック
今時のボードゲームならこんなものかなぁという感じです。
ただ、終盤になるとけっこう処理落ちがあります。
エンディングのスタッフロールがものすごくガクガクしてるのはなぜだろう……。
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●ストーリー
シナリオモードというのがあるんですが、特定の条件の下でゲームが進むというだけで、物語らしい物語はありません。
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●感想
これはものすごい名作です。
PC版よりもかなり簡略されているそうですが、僕にはこれくらいがちょうどいいです。
最初は1プレイに5~8時間かかっていて、おもしろいことはおもしろいけどこんなに時間がかかってたらやってられない、と思いました。
3ステージくらいクリアしたところでやめようかと思ったほどです。
が、それは都市を増やしすぎていたせいでした。都市少なめにして文化勝利や技術勝利を狙うなら1~2時間で終わります。(難易度国王までしか通用しないけど……)
このゲームは防御ユニットのほうが有利にできているので、都市が少ないほうが軍備コストが安くなり、貴重なターンを有効に使えるのです。
技術も片っ端から一番乗りでき(一番乗りボーナスがある)どんどん有利になっていきます。
しかし高難度だと、とにかく相手の技術・文化開発の速度がはやく、こちらから戦争をしかけて妨害しないと勝てなくなります。
さすがに、僕ごときの考えた戦法では通用しないのだった……。
実績の中に最高難度(天帝)での勝利というのがあり、これを獲得したい場合はシナリオモードを使うと良いでしょう。
「ベータケンタウリ」「金銭を優先」がおすすめです。ベータケンタウリで技術勝利以外全部取れると思います。
「好戦的なガンジー」というのがネタにされているようで、実際見ると確かに好戦的で笑えます。
そして高難度モードののアメリカが、鬼畜どころの騒ぎじゃないです。
時代が現代に入ると生産力三倍のボーナスがつくらしく、空を埋め尽くす勢いで爆撃機を生産しながら、技術勝利や経済勝利を狙ってきます。無理どころの騒ぎじゃない……。
まぁこれは現代に入る前に倒せって事なんだろうな。
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と、大絶賛してきたわけですが、この手のゲームとしては致命的ともいえる問題もあります。
それは、まともなプレイ記録がないことです。
プレイヤーデータとして記録されるのは、各文明のクリア結果(16文明×5難度×4勝利形式)のメダルくらいしかないのです。(建てた文化遺産とか出現した偉人みたいな、どうでもいいデータもある)
各文明ごとの勝利数、プレイ時間、プレイスタイルの分析に使えそうなデータなどは、一切記録されません。
これはかなりガッカリでした。
クリア時のリザルトも勢力のヒストグラムくらいしか出ません。
このため、対戦をしない人にとっては実績をコンプリートするとやる気が一気に無くなってしまいます。
やればおもしろくて夢中になることはわかってるんだけど、1プレイにそこそこ時間がかかってしまうので、なにか明確な目標がない限り手を出せないという感じです。
もうひとつ、ターン数に上限があるのも残念でした。
現代になりある程度のターンが過ぎると強制的にゲームが終了し、そのときの勢力状況によって制覇勝利が決まってしまいます。
僕はこの手のゲームをやるときは、時間をかけて全ての都市を支配し最強大帝国を作ってから、ただ一つ残った(生かしておいた)敵の拠点をぷちっと潰すのが好きなのです。
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若干文句がないわけでもないですが、まぎれもなく傑作中の傑作です。
SLGが苦手な僕でもこれだけ楽しめたのだから(たぶんおもしろさの半分も味わっていない)SLGが得意な人がプレイしたらすごいことになってしまいますよ!
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開発元 | Firaxis |
発売日 | 2008/06/13(米) 2008/12/25(日) |
プレイ記録 | |
難易度 | 国王でシナリオモードクリア |
全実績取得 |