ヘリコンのウヴェ・ヒーペンが2013/10/07に亡くなったそうです。
死因はわかりませんが、自宅で亡くなったとのことです。
http://www.aachen-gedenkt.de/31841079
http://www.metal-archives.com/artists/Uwe_Heepen/118336
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僕がヘリコンを知ったのは、ビクターの「ピュアメタル・サンプラー vol 1」からでした。
いろんなバンドの曲の詰め合わせで1500円という価格が魅力的でした。
ちょうどメタルを聴きはじめたころだったので、このシリーズはありがたかったです。
ガンマレイ、レイジ、ランニングワイルド、ストラトヴァリウス(この頃はまだ超マイナーだった)等が名を連ねる中、僕が一番耳を惹かれたのが、ヘリコンの「Fight for your fame」でした。
これがかなり疾走感があってかっこいい曲なのです。
当時ノイズの社長も、このバンドを「Helloween以来の逸材!」みたいに大プッシュしてたらしいですよ。
ネットの無い時代、地方のメタルファンにとっては情報源はBurrnとラジオだけでした。
そんな中でこのコンピレーションアルバムを購入し、自分の感覚を頼りに見つけたのが、このヘリコンだったのです。
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アルバムが出ているとのことで、さっそく買ってみると、他にFight for~のような曲はなく、少々がっかりしました。音もしょぼくて、これまたがっかり。しかもFight for~はボーナストラック……。
1stアルバムの最初の曲(イントロに続いて二曲目)が「Helicon Pert 2」というタイトルなのも謎すぎます。パート1はどこにいったんだ……。
しかし歌メロはかなりキャッチーで、どの曲にもフックがあったので、僕は大いに気に入ったのでした。
ジャーマンメタルというより、ハードロック的な印象です。アメリカ型のハードロックにドイツ臭いキャッチーな歌メロが乗るといったような。
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その後、メタルの達人の間では「歌が下手」「演奏が下手」「歌詞が中学生英語」「奇声」など散々な評価だと知り、悲しくなりました。
ガンマレイ・レイジ・コンセプションとのツアーでも「こいつらだけ学園祭バンド」みたいな言われようで、Burrnの海外ライブレポートでも悲惨な扱いでした。
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しかしヘリコンはめげずに2ndアルバムを完成させます。
これは、アルバム封入の解説文でも音痴だとバカにされていてかわいそうな作品なんですが、これまた中々の良作でした。
音はグッとジャーマンメタル的になり、九分近い大作も入りました。
相変わらずC級の臭いが漂うアルバムでしたが、僕はこれまた大いに気に入りました。
中でも大作のPower Magicは、同時期に出たジャーマンメタルの楽曲の中でも屈指の名曲だと思います。
ちなみに、2ndの最後の曲が「Helicon Pert 1」です。なぜここに来てパート1なんだー。
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とはいえ、世間での評価はやっぱりC級バンドで、結局バンドはそのまま消滅してしまうのでした。
2000年代にソロアルバムを二枚出すも、日本では買うことができず、まったく話題になりませんでした。個人輸入するしかないそうで、僕も手が出ませんでした。
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しかし、ジャーマンメタルブーム真っ盛りにガンマレイやレイジとツアーをしただけあって、日本盤はそれなりに売れたんじゃないかと思います。
なんと、2008年に再発されています。
歌メロにはかなり個性があり印象的なので、マイナー作品でも楽しめる人にはぜひ聴いてほしいです。
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他の人にはどうでもいいバンドだったかもしれませんが、僕にとってはものすごく重要な、思い出のバンドです。
すばらしい作品をありがとう。
Heliconは本当に惜しかった。
B誌にあんな書き方をされなかったら、何とかなったんじゃなかろうかと思ってしまいます。
あのLiveのレビューは確か外国人の記者だったと思うのですが…。
好きな人は結構いると思います。
コメント by 匿名 — 2015 年 12 月 3 日 @ 01:57:12
ヘリコンはほんと惜しいですよね。
当時のB級ジャーマンメタル勢の中では、他のバンドのフォロワーになっておらずメロディの個性も際立っていたと思います。
ダメバンド扱いだと知ったときは驚きました。
コメント by 坂葉 — 2015 年 12 月 5 日 @ 19:18:35