爽やか青春推理小説の二作目です。
この人の作品で、長編がシリーズ化するのは初めてではないだろうか。
今回は田舎の旧家での連続殺人(予告)ものになっています。
いつもどおりいろいろと仕掛けはあるものの、わりとこじんまりとまとまっています。
その反面、キャラ要素というかラブコメ要素が強くなっていて、漫画気分で気楽に読めます。
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いつものようなものすごい大仕掛けでびっくりさせるのではなく、細かい描写や仕掛けが全部伏線になっている感じの構成でした。
なかなか技巧的なんですが、正直言うと物足りない……。
しかしまぁ、前作でファンになった人には安心して楽しめる内容になっています。
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ラブコメ要素がかなり強調され、ちょっと僕にはつらい感じでした。
今後この路線が定着すると、僕としては少々困ってしまう……。
小動物のような雰囲気の年上の女性が、「お姉さんツンデレ感」を醸し出しながらじりじりと迫ってくるシチュエーションが好きな人には、おすすめかもしれないぞ。