リアルタイムアドベンチャーゲームです。
最初のシーンではアドベンチャーゲームの未来を感じるのですが、次のシーンから徐々に「あれっ?」という感じになり、中盤から「だめだこりゃ」という感じになります。
そして珍妙な戦闘シーンや超展開が次々に押し寄せ、なんなんだこれは……と途方に暮れてしまうのでした。
クソゲー一歩手前の奇ゲーなんですが、つまらないQTEやきつめの時間制限に我慢できるなら、プレイする価値はありそうな気がしないでもないようなまぁそんな感じの珍作です。
.
●システム
主人公は追われる身となっており、制限時間内にアイテムを探したり必要な行動をとったりしてゲームを進めていきます。
複数の解決法が用意されている場面が多く、自由度は高めです。
行動にはアナログスティックを使用します。実際の動作を思わせるようなスティック操作でコマンド入力します。
ところどころにQTEが入ります。これがやたらと長い。つまらない。
しかもQTEの最中にも字幕ストーリーが進行するのだった……。
.
●ストーリー
シリアスで謎めいたサスペンスとして始まります。
途中からすごい展開になり、ラストでは「ほぇ~」という感じになります。
すごい。
.
●感想
最初の場面はほんとわくわくします。
傑作の予感が漂いまくっています。
しかしそれは気のせいなのだった。
.
自由度が高そうに見えるものの、どれを選んでも進めたりするのであまり意味がありません。
意味がないというか、おもしろさに繋がっていないという感じでしょうか。
かしこい解決法を選んだときに、なにか大きなメリットがほしかった。
すごいものを作ろうという意欲は感じられる。
.
QTEが心底つまらないです。
とにかく長い。
三分くらい続く場面もあるのではないか。
映像的には面白そうなのですが、ボタン指示を凝視してないといけないのでキャラのアクションを楽しめないのです。
.
視点が変わりすぎる上に移動に癖があるので、歩き回るのすら難しいです。
その状態で制限時間付きの探し物をやらされるのだからたまったものではない。
.
時々操作キャラがかわり、それが追う側だったり追われる側だったりします。
ゲーム的に変というか構成に違和感をおぼえます。
さっきまで制限時間を気にして必死に逃げてたのに、次のパートでは刑事になって必死に追いかけるという感じなのです。
ドラマならいいけどゲームでやらされると「さっきまでの苦労は何?」という気持ちになるのでした。
.
アイコンが何を示してるのかさっぱりわかりません。スティックの入力方向もわかりにくかったりして、斬新なものを作ろうという意欲が空回りしてる感じです。
.
正直言うとかなりダメなゲームなんですが、ストーリー展開や謎のQTEなど奇ゲーとしての存在感はかなりのものなので、ゲテモノ好きには自信を持っておすすめできます。
マイナーゲームをクリアして通ぶりたい人ならチェックしておかねばなるまい……。
場面によっては難易度高めなものの、まぁそういうところは攻略サイトを見てもいいでしょう。
僕は自力でクリアしましたが、とくにこだわりがない限りがんばって攻略してもあまり意味がないと思います。
そしてこの会社は後に「Heavy Rain」を作るのでした。
.
開発元 | Quantic Dream |
発売日 | 2005/09/16(米) 2005/09/20(欧) 2006/01/26(日) |