高速でマップ内を走り回り大量の敵と戦うタイプのFPSです。
シークレット(隠しアイテム・隠しエリア)も大量に用意されており、探索の楽しさもあります。
いわゆる「Doom型」ですね。
これはおもしろかったです。
人を選ぶスタイルだとは思いますが、FPS入門用に向いてる気がします。
日本語化はできず英語字幕も出ません。が、プレイにはそれほど支障ありません。
タロットカードの取得条件や説明文など、簡単な英語が読めれば遊べます。解説サイトもあります。
.
●システム
リロードなしで撃ちまくれるFPSです。
癖の強い武器を使い分けて、大量の敵と戦います。
最初から持っている武器はけっこう威力がある上に弾数無限で、最後まで役に立ちます。
アンカーを打ち出す武器で、単発ながら高威力、壁に打ち込むと電撃の線が発生し触れた敵にダメージを与えます。
しかし飛ぶのが遅く連射が効かないため、これだけで進むにはそれなりの腕前が必要になります。
ショットガンのセカンダリの凍結弾が便利で、これで凍らせれば硬い敵も一撃で倒せます。
.
体力はアイテム取得で回復します。
ダメージ低減のアーマーもあります。
.
走りながら連続ジャンプすると速度が上がります。
大群と戦うときやシークレットエリアに到達するときなどに必須のテクニックです。
.
敵を倒すとオーブが出現し、取ると体力が1回復します。
また、66個集めると一定時間無敵&高火力になります。
オーブはすぐに消えてしまうため、集めたければなるべく敵に接近して戦わなければいけません。
.
広大なマップを封印壁で区切り、敵を全滅させると次のエリアに進めるという方式です。
最終エリアの敵を全滅させると出口が現れ、それと同時にゲーム進行によって閉ざされた扉も開きます。
この状態でないと到達できないシークレットエリアもあります。
.
条件を満たすとタロットカードが手に入り、ステージ開始前にセットするとさまざまな特殊能力が身に付きます。
装備するだけで発揮される能力と、1ステージで一回だけ任意のタイミングで発動できる能力があります。
.
巨大ボス戦もあります。
普通に戦うだけでは倒せないものもいて、けっこう凝っています。
.
難易度Ninghtmareまではどこでもセーブできます。
クィックセーブを駆使すればFPSが苦手な人でもNinghtmareをクリアできると思います。
.
●グラフィック
今となっては古い作品なので、まぁこんなもんじゃないかなぁという感じです。
2004年ならいいほうなのかな。
大手の作品では、ファークライ、DOOM3、ハーフライフ2などが出た年です。
マップが広いため、建造物も巨大で大味です。
しかし巨大建造物というやつには抗えない魅力があるので、これはこれで本作の売りになってる。
離れて見る景観は素晴らしい。
敵キャラのデザインは、さほど奇抜ではないもののかっこいいです。
.
●ストーリー
ステージごとにゲームの舞台ががらっと変わります。
中世ファンタジー風の面から、ホラーゲームのような病院、謎の工場など、脈絡がありません。
製作に当たっていろいろとトラブルがあり、ストーリーは後付けだそうです。
字幕すら出ないので話の把握は難しい。
.
●感想
これはおもしろいです。
派手に撃ちまくるFPSが好きならおすすめです。
.
デビルメイクライを意識してるなぁと感じるところが多いです。
古城、悪魔の力、敵のデザイン、アンビエント系の曲とハードロック系の曲など、DMCの「イメージ的な部分」を取り入れてるように思います。
.
武器にそれぞれ特徴があり、使い分けがおもしろいです。
初期装備がかなり便利で、これだけでもかなりの場面に対応できます。
主力武器はやはりショットガンでしょうか。
いかにもDoom直系という感じです。
.
敵を倒してもすぐにオーブが出ず、ようやく出たと思ったらすぐに消えてしまうのがきついです。
しかしこれは、「オーブが欲しけりゃ敵群に特攻して接近戦を挑め!」というゲーム性に繋がってる部分でもあるので、こういうものだと割り切りましょう。
.
タロットカードをセットするのにゴールドが必要となり、このゴールドが溜まりにくいため、ステージに応じてカードを入れ替えて攻略するということがやりにくくなっています。
売りの機能にこういう制限をつけるのはよくないと思いました。本作にとってマイナスにしかなってないのでは。
.
全難易度クリアしてタロットカードを集めないと真のエンディングが見られないようです。
僕はNinghtmareクリア、そこまでの全タロットカード取得まで遊んで終了しました。
タロットカード集めもかなりきつく、シークレットエリア関連は「知らなきゃ取れない」というものも多いです。
しかも場所がわかっていてもなかなか到達できません。
垂直に近い斜面でジャンプを繰り返すとか、ジャンプ中に90度方向転換するとか、他のゲームならバグ技ネタ技扱いされそうな曲芸を繰り返さないといけないのです。
クィックセーブがあるから少しずつ進めるのはいいものの、ロードに二十~三十秒かかるため、やっぱりきついです。
シークレットの隠し方や攻略方法があまりにも理不尽なため、自力攻略する気がまったくわかないのが残念でした。
.
何度か進行不能バグがありました。
どうも敵が壁の中に出現することがあるらしく、一群を全滅させられず扉や封印が解除されません。
ラスボス戦でしばしばバグりました。一定時間で必ずバグるというくらいの頻度です。
地形がポリゴンがすべて透明になってしまいます。
.
シークレット関連があまりにも無茶すぎるのを除けば、アクションFPSのお手本とでもいうべき出来です。
敵が吹っ飛ぶ演出や効果音がすばらしく、戦闘が楽しいです。
これはぜひとも皆さんにも遊んでもらいたい。
Steamセールでしばしば500円以下になるので、興味があったらとりあえず買ってみてはどうでしょうか!
.
開発元 | People Can Fly |
発売日 | 2004/04/12 |
プレイ記録 | |
難易度 | Nightmareクリア |
プレイ時間 | 48時間 |