海外産コンボアクションの三作目です。
完成度はものすごく高く、難易度は旧作より下がり、まさにアクションゲームの優等生というべき作品です。
一方ゲームの本質部分は初代から何も変わっておらず、むしろかったるい場面が増えて、熱心なアクションゲームファンの間では評価が分かれそうな作品でした。
元々いまいちなものを親切快適にしてもあまり変わらないというか……。
僕はこのシリーズはもう二度とやるまいと思ったんですが、アセンションはおもしろいらしいので中古で安かったらやってみようかと思ったのでした。
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●システム
弱攻撃、強攻撃、掴み、ジャンプ、ガードのコンボアクションです。
本作独自の部分としては、右スティックでの回避があります。
四方向なのが微妙に使いにくいものの、旧作よりははるかに役に立ちます。
通常攻撃で硬直を解除できるので、回避と攻撃を繰り返せば高速移動できます。
タイミングよくガードすると「ジャストガード」となり、直後に強力な攻撃を放てます。
旧作と比べてジャストガードの猶予がかなり長く、ばんばん決まります。
壁歩きなど、普通なら動作が遅くなる場面でも、×ボタンを押せば高速移動できます。
これはすばらしい。
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R2で緊急回避用っぽい魔法が出せます。
囲まれたときに便利なものの、コンボ中に出せなかったり発動中無敵じゃなかったりと若干使い勝手が悪いです。
緊急回避というより攻撃用と考えたほうがいいかも。
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L2を押しながらのボタン入力で、ゲージを消費して特殊アイテムが使えます。
基本は謎解き用ですが攻撃にも使えます。
ゲージはすぐに回復するので使い放題です。
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特定の状況で「CSアタック」というQTEが発動します。
旧作と比べてかなり猶予が長くなり使いやすくなりました。
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レッドオーブを集めて武器をパワーアップできます。
それなりに探索していれば、ラスボスまでに全ての武器をパワーアップできます
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体力と魔力の回復には、アイテムを取るか特定の敵を倒す必要があります。
難易度God(Normal)なら回復が足りずに死ぬことはまずないでしょう。
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カメラ操作はできませんが、カメラ位置が気になることはほとんどありません。これはすごい。
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●グラフィック
かなりすごいです。
まさに「映画の迫力をゲームで!」という感じです。
しかしフレームレートが低めでがっかりしました。
可変フレームレートらしいんですが、体感では常時30FPSくらいでしょうか。
全体的にツヤツヤテカテカしていて、ミニチュアのセットみたいな雰囲気があります。
これはこれでゲームっぽくていいかも。
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残虐表現はかなり強烈です。
敵視点の演出がおもしろかったのでもっと入れてほしかった。
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●ストーリー
正直言うとかなりダメな感じです。
旧作をやってないと全然わからない上に、旧作をやっていても唐突な展開の連続で「なんだこりゃ?」という気分になります。
ハードな雰囲気を出すためか主人公がやたらと残忍で、殺す必要がない相手(というか味方)を殺しまくります。
それなのに終盤に出てくる少女キャラのことを妙に気にかけて親切にしている。
ラストでは突然「希望」だとか「許し」だとかが出てきて、いい話っぽくまとめだして謎でした。
物語にあまり一貫性が感じられず、「ギリシャ神話のキャラをこう解釈してみました!」というのを残虐演出とともに見せているような印象を受けました。
古典キャラを独自解釈で活躍させるというのは、ある意味戦国無双とかに近いのかもしれない。
大事なのはキャラの言動で、ストーリー自体はそれほど重視していない感じです。
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●感想
完成度は非常に高く、普段あまりアクションゲームをやらない人には間違いなくおすすめできます。
一方アクションゲームのファン、特にDMC系(プラチナゲームズ系)のコンボアクションのファンには全くおすすめできません。
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操作感は海外産コンボアクションとしてはトップクラスです。
壁歩きやはしご登りを高速で行えるのはかなり印象がいい。
単発攻撃をガードや回避でキャンセルできるのも良かったです。そして回避後の硬直を弱攻撃でキャンセルできるので、回避と攻撃を連続して入力することで高速移動できます。
ジャストガードを決めやすいのもいいです。
海外メーカーもやればできるじゃんと思いました。
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錯視パズルがすごかったです。よく考え付いたなぁと思いました。
わかりにくい上にめんどくさかったけど。
本作のパズルは、仕組みを理解して「なるほど!」と思うものより、動かせるものをそれっぽいところに動かして「あぁそういうことか」となるものが多いように感じました。
このあたりは旧作のほうが良かった気がします。
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映像も動きも操作性も超一流なのに、なぜか効果音だけが突出してしょぼいです。
効果音自体は悪くないものの、攻撃のヒット音が地味にもほどがあるので、ダメージを与えているのか与えていないのかわかりにくいです。
つまり、ヒット感がないためアクションゲームとしての気持ちよさが大きく欠けているのです。
敵の体力ゲージもないためダメージを与えているのか与えていないのかもわからない。有効な攻撃なのかもわからない。
なぜここまで完成度を高めておいて、ヒット感という重要な部分を適当に済ましてしまうのだろう……。
本作の一番の欠点だと思います。
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ストーリーの行き当たりばったりな感じが気になりました。
死んだキャラがなんの説明もなく復活してたり、霊魂みたいになって出てきたり、なんでもあり感が強いです。神話を題材にしてるからこういうものなのかもしれないな……。
鍛冶の神様が主人公に武器を与えてからなぜか攻撃をしてきて、その武器で倒されるというのもわけがわからない……。
終盤の30分ほど延々と続くイベントにも参りました。
そして、これらのつまらないイベントやムービーは一切スキップできないのでした。
Hardもやっておこうと思ったけどあまりにいらいらするのでやめてしまった。
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正直言うとアクション的にもおもしろくないかも……と思いました。
ただこれは難易度が低くおさえられているためかもしれません。
適当にプレイしても進めてしまうため、様々な技や行動を使いこなす必要がないのです。
高難度でプレイすると大きく印象がかわりそうです。
アクションが得意な人は最初からHard(タイタン)でプレイするといいかも。
あとやっぱり効果音の問題が大きい。
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良作であることは間違いないんですが、僕にはまったく合わない作品でした。
PS3世代のコンボアクションとしては
・全体的にレベルが高い正統派はDMC4
・いろいろと癖が強くてアクション性重視ならベヨネッタ
・とにかくすごい映像が見たければゴッドオブウォー3
という感じでしょうか。
いまいちな部分も目立つものの、この大迫力の映像は体験しておいて損はないと思います。
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開発元 | SCEサンタモニカスタジオ |
発売日 | 2010/03/25 |
プレイ記録 | |
難易度 | GOD(NORMAL) |
プレイ時間 | 11:26:59 |
死亡回数 | 87 |
セーブ回数 | 56 |
コンボの最大数 | 249 |
レッドオーブ | 108738 |
倒した敵 | 1739 |
ブルータルキル | 166 |
ミニゲーム勝利 | 71 |