エイリアン、海兵隊、プレデターの三種族でプレイできます。
それぞれ別のステージが用意されています。
海兵隊の難易度がとんでもなく高いです。尋常ではない。
まともなFPS/TPS(商業作品としてちゃんと成り立ち評価されているもの)の中ではトップクラスの難度ではないでしょうか。僕が遊んだ中ではEASY・NORMALがいちばん難しいFPS/TPSだと思います。
しかも最初のバージョンではステージ中のセーブ機能がなかったそうです。
ただでさえ難しいのにこれはひどすぎる。
その後回数制限ありのセーブが導入されました。これでなんとか遊べるようになった……。
難易度は狂っているものの、ゲーム自体は凝っていておもしろいです。
原作の雰囲気やキャラの特徴をしっかり表現している。
傑作・名作とはいえないけどマニアなら満足できる良作だと思います。
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日本語化はできません。
ストーリー性は低く遊ぶだけなら問題ありませんが、英文によるヒントを読まないと悩む場面があるかも。
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●システム
開始時に三種族を選択し、その後エピソードと難易度を選びます。クリアすると次のエピソード(クリアした難易度のみ)がアンロックされていきます。
再プレイもエピソードごとにできます。
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各ステージは急げば十分ほどでクリアできます。最速なら五分かからない。
しかし初回プレイではリトライしまくるので一時間以上かかることになる……。
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難易度ごとにセーブ回数が決まっています。Training(easy)で八回、Realistic(normal)で四回、Director’s Cut(hard)で一回です。
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敵が無限沸きします。ひどすぎる。
難易度大爆発のいちばんの理由だと思います。
しかし敵が出なくなることもあり、仕組みがわかりません。ある程度進むと沸きポイントが消滅するんだろうか。
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スイッチを入れたりオブジェクトを壊したりして仕掛けを作動させる場面があります。
これがかなりわかりにくいです。
英文メッセージも読んだほうがいいかも。メッセージが出た直後なら、F1やTを押すとログが読めます。
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部位破壊があります。古いゲームなのにすごい。
しかし敵の動きが速いので狙って足をもいだりすることはできません。
雰囲気作り的なものになっています。
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エレベーターの挙動に癖があります。
起動スイッチが無くしばらく乗っていると動き出すタイプです。
しかし目的の階についてもわずかな時間しか制止せず、すぐに移動してしまいます。
さらに普通の床とエレベータの区別がつきにくい。
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●キャラごとのシステム
○エイリアン
動作がかなり特殊です。
敵を無視して進めるのでマップさえわかっていれば割と簡単かも。
人間を倒せば体力回復できるため、ある程度ごり押しがききます。
しかしエイリアン篇はマップが最大の敵なのだった……。
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しゃがみボタンで壁に張り付きます。そのまま移動すると壁を這いずり回ることができます。
つまり壁沿いならどこにでもいける。
主観視点での壁張り付きなので、「張り付いた壁が床になる」ため頭がかなり混乱します。
重力方向の表示がほしかった……。
動きがとてつもなく速いため操作が難しいです。
ジャンプを駆使してかっこよく人間を襲いたいと思っても、とにかく動きが速くて制御できません。
基本的な攻撃手段は引っかきと尻尾の近接攻撃のみです。
人間の頭にしばらく狙いをつけていると噛み付きを出せます。噛み付き可能になると画面の上下に牙が出ます。
噛み付き、引っかきをすることで体力が回復します。
Qキーで特殊視界(白黒反転の暗視)モードになります。マップは見やすいけど敵が見にくくなります。
通常視界のときは敵が発光して見えます。
海兵やプレデターの武器はかなり強力らしく正面から戦うと瞬殺されます。
遠方から様子を窺い、隙を見せたら襲い掛かりましょう。映画のエイリアンはこんなふうに人を襲ってたんだなーという感じがよく出ています。
しかしステルスゲームではありません。近寄るとすぐに気付いてしまいます。
後ろを向いたときにダッシュで接近し暗殺するといったプレイになります。
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敵として出る場合、人間の反応速度では追えないくらいすごい動きで襲いかかってきます。
Normal以上だと死んだときに酸をまきちらし死体にもダメージ判定が残ります。密着で倒してしまうと自分も瀕死になる。もしくは死ぬ。
しかも通風口等を使って移動するため、いつどこから出てくるからわからないのですよ……。これが無限沸きするから手におえない。
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フェイスハガーが恐ろしいです。
見にくい上に動作が速く、即死攻撃をしかけてきます。
そばにいるとカサカサ音がするので注意しよう。
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○海兵隊
普通のFPSと同じ操作です。操作しやすい代わりに難易度が狂ってる。
Qを押すと暗視ゴーグルになります。
数字キーで武器変更です。
パルスライフル装備時にマウスの第二ボタンでセカンダリ(グレネード)です。
しかしエイリアンの動きが速すぎていまいち使いどころがない。
なぜかリロードできません。エイリアンを倒すにはパルスライフル20発はほしいので、20発以下になったらわざと空撃ちしてリロードするなどの小技が有効です。
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Fでフレアを投げることができます。
同時に4つまで使用可能です。所持数は無限なので投げまくろう。
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とにかく暗いゲームなので、フレアと暗視ゴーグルを活用しなければなりません。
動体探知レーダーを装備しており、敵の位置をチェックしながら進むことになります。しかし暗視ゴーグル使用中はレーダーを見ることができません。
最初のステージがあまりにも暗すぎて何も見えないのにはほんと困ります。
暗視ゴーグルを使うと明るすぎるので、フレアを投げながら少しずつ進まねばならないのでした。
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敵として出る場合は攻撃力に注意です。
あと火炎放射器がやっかい。
たまにアンドロイドがまぎれています。特殊視界に反応せず、倒すと白い血が出ます。
特殊能力を活用して進むキャラです。
クローク(透明化)、三種類の視界モード、エネルギー式の武器、エネルギーを使用しての体力回復など、
体力は三種類の中で一番多く、難易度も低めです。体力回復のおかげでかなり楽になってる。
ただ透明化はほとんど役に立たないような気も……。ちょっと近づくとすぐに見つかります。
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Qキーを押すと視界モードを変更できます。
通常→対人間用→対エイリアン用→対プレデター用→通常、の順に切り替わります。
対象のキャラがよく見えるかわりに対象外のキャラはかなり見にくくなります。
同時に出てこられると困る……。
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装備品は、殴り、残弾有限のスピアガン、エネルギー使用のショルダーキャノン、エネルギー使用の回復薬となっていて、数字キー1~4に割り当てられています。
切り替えに若干時間がかかります。武器はわりと速いものの回復薬は10秒くらいかかります。
エネルギーは自動回復です。つまり安全な隠れ場所があればいくらでも体力回復できる。
とはいうものの回復速度はかなり遅く、満充電には三分くらいかかります。
ごくまれに回復アイテムが落ちています。
ショルダーキャノンは視界モードが適合している敵をロックオン可能です。かなり便利。
が、エイリアンは大量に出るのであっという間にエネルギーが切れます……。
エイリアン相手には殴りを使わざるを得ない。とはいえ海兵隊より体力が多いので即死はありません。
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敵として出る場合は、体力の高さと攻撃力の高さが恐ろしいです。かなりの強敵です。
常に動いていないとショルダーキャノンで即死させられる。
ある程度ダメージを与えると笑い声とともに自爆するので、ちゃんとトドメを刺さないといけません。
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●グラフィック
古いだけあって今見ると相当しょぼいです。でも雰囲気はいい感じで、当時は良いほうだったのかも。
しかしゲームの大半を特殊視界で進むため、グラフィックの良し悪しはあまり関係ないとも言える。
全篇にわたってものすごく暗いので設定でガンマを最高にしよう。
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エイリアンをじっくり見たいのに動きが速すぎてちゃんと見えません。
スクリーンショットも撮れない……。
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●感想
がんばって全キャラNormalでクリアしました。なかなか達成感がある。
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海兵隊でのプレイは感動的なまでの難しさです。
目で追えない速度でエイリアンが迫り、倒しても酸でダメージを受け、それが無限沸きするという地獄……。
そしてフェイスハガーは見にくい上に即死攻撃をしかけてくる。
海兵隊でプレイする場合は、最初は無理をせずEasyを選びましょう。
Normalはマップをおぼえてからでないとどうにもなりません。
エピソード2までは僕でも初回Normalでいけましたが、3以降はは難易度高めの仕掛け(背景との判別が難しい)などがあります。
エイリアン篇はマップ探索ゲームです。知らないと即死するトラップ(タレット)や強力な海兵隊がいるので、壁を這い回りつつ探険しましょう。
プレデター篇は癖が強いけど一番簡単です。最初はこれで雰囲気になれるといいかも。
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無限沸きはほんとにきついものの、「エイリアンがどこから襲ってくるかわからない」という雰囲気はうまく表現できていて、欠点とも言い切れない部分です。
しかし海兵隊が復活するのは納得いかない……。
エイリアンも無限沸きするなら、もう少し移動速度をなんとかしたり動作の溜めを作るなどして、手加減してほしかった。
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クリアするとおまけステージがアンロックされます。
同じステージを別のキャラでプレイするといったものだそうですが、本編でかなり消耗したので僕は少ししかプレイしていません。
海兵隊はジェットパックで空が飛べるようです。しかし初期のキーがMというのはどうなんだ……。
おまけステージの量は多く、本編と同じくらいのボリュームがあります。
発売当時ならやり応えがあって楽しめただろうけど、今はちょっときついです……。
Hardもがんばればクリアできそうなんだけど気力がわかない。
やっぱりリアルタイムで遊びたかったゲームです。
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アーケードゲームなどの古い時代のアクションゲームをやっているようなプレイ感でした。
マップや敵の出現位置をおぼえてからが本番で、キッチリおぼえても一瞬の隙が命取りになります。
プレイ時間が短くステージごとのリザルトがけっこう細かいので、スコアアタック的に楽しんでもらおうという考えなのでしょう。
強力な敵が無限沸きすることから、じっくり探索するのには向いていません。
これは若干残念な部分でもありました。
基本はシンプルなのに立体構造をうまく利用した凝ったマップになっているので、ドキドキしながら探索する要素があればもっと映画の雰囲気を出せたと思います。
やっぱり無限沸きと敵の強さの兼ね合いがうまくいってないということかなぁ。
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エイリアン、海兵隊ともにスローモーション能力があったら面白くなりそうだと思いました。
しかし原作のテーマや方向性とは違うので、作品に合っているとは言えないのだろう。
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かなり怪作寄りの良作だと思います。
人にはあまり薦められないものの、マニアはぜひおさえておいてほしい作品です。
Steamセール等で100円くらいで買えるぞ……。
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開発元 | Rebellion |
発売日 | 1999/04/30 |
プレイ記録 | |
難易度 | Realisticで本編クリア |
プレイ時間 | 17時間 |