おそらくPS2のFPSで最も人気と知名度がある作品でしょう。2002年に発売されました。
かなりの力作で、評判どおりのおもしろさです。
その反面難度もすごいため入門用には向かない気がします。
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●システム
左スティックで移動、右スティックで移動、R1で射撃の基本的なスタイルです。
L1でズームです。このときに左スティックを動かすと身を乗り出す動作(リーン)になります。移動はできません。
スティックの反応はかなり敏感で狙いをつけるのが難しいです。照準の始動に慣性がかからないため微調整がしにくい。そしてこのゲームは素早く的確な照準操作が必要となるため、慣れてない人ほど難しく感じる原因となっています。
ズーム中は照準移動がかなり遅くなるのでこれをうまく使っていくところがポイントでしょう。
弾自体も当たりにくいです。敵によっては半身になって攻撃してくるのでかなり精密な狙いを必要とされます。
左スティックでの移動が速く、びゅんびゅん走りまわれます。
あまりにも速すぎて、正面に敵がいるときにフルオートで撃ちながら左右にチョコマカ移動しても、弾が全然当たらないことがある。
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回復アイテムは携帯できません。拾って回復する形式です。
大抵のミッションはスタート地点まで戻れるので、いざとなったら逆走して回復回収も可能です。
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ミッション中のロードはない(読み込んでるけど気付かない)ので快適にプレイできます。
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全6ステージで各ステージは3つほどのミッションで構成されています。
ミッションはけっこう長く、何ヶ所か山場があり難しいです。普通にプレイすればクリアに三十分くらいかかるでしょうか。しかも中間チェックポイントがないため死んだら最初からやり直しです。難しい面は攻略に何時間もかかるでしょう。
俗に言う「スクリプト方式」で敵が出現します。マップに敵が最初から配置されているのではなく、特定の地点に到達したり条件を満たしたりすると配置される方式です。
誰もいないはずのところにいきなり敵が現れたりして納得いかないこともありますが、ゲームとしては盛り上がります。
ただ、固定銃座を使用すると敵がワラワラわくのは残念でした。いきなりもぐら叩き型のミニゲームがはじまるような感じ。的確に操作しないとけっこうダメージを受けます。そのため固定銃座があっても極力使わないほうがクリアしやすいという変な状況になったりします。
しかしクリア後の評価でゴールドメダルを取るためにはこういう敵も倒さねばならないのだった。
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●グラフィック
ポリゴン数が少なくて大きな平面が目立ったりしますが、雰囲気はいいです。リアルな空間作りという面ではかなりよくできてると思います。
「アルンヘム騎士団「ゴータへの軌道」などは特に雰囲気がいいです。
立体的なマップ構造を活かした部分もあちこちに見られ、3D空間を動き回る楽しさがたっぷり味わえます。
キャラのモーションもかなり凝っています。敵兵は被弾箇所に応じたリアクションをとります。
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●ストーリー
重厚な第二次大戦もの……と思ったら実はスパイアクション映画だった!みたいな感じです。
潜水艦に単身潜入して破壊活動を行い機密文書を奪って脱出とか、敵兵に変装して人質救出とか、兵器研究所で新兵器の情報入手とかいう展開があったりします。エンディングも「それは無理だろう」と思いました。
記録映像を使ったデモが挿入されリアルさを強調しているわりに中身はハリウッドアクションなので違和感も大きいです。
こういうスーパーヒーローぶりに納得できないスタッフが離脱し、コールオブデューティシリーズを作ったらしい。
ボスキャラみたいなのもいるんですが、キャラ性を強調した人間ドラマはありません。
ストーリー自体もゲームの内容に合わせてこじつけた感じなので物語としてのおもしろさはないです。
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●感想
これは楽しめました。そして難しい。
中間チェックポイントが2~3ヶ所あってもいいんじゃないかと思いました。
ボリュームもけっこうあるため、クリアするには時間がかかると思います。
初プレイは古参兵(NORMAL)、クリア後しばらく経ってから新兵(EASY)でプレイしましたが、新兵でも難しいです。よく古参兵でクリアできたなと思いましたよ。
「アルンヘム騎士団」はとにかくきつい。多くの人がここで投げ出したんじゃないでしょうか。
敵配置の把握で難度がかなり変わるので、最初は新兵でプレイしたほうがいいかもしれません。いきなり古参兵だとミッション後半の高難度地帯の攻略がつらいです。
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照準の反応が機敏なため狙いをつけにくく、武器の装弾数も少ないため撃ちながら調整するというのも難しいです。
移動しつつ闇雲に撃ってもほとんど当たりません。
だいたいの位置に照準を合わせたらすぐにL1でズームし、しっかり狙いをつけ一人ずつ確実に倒していくというスタイルです。
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□と○で武器変更なんですが、これはパッドの左右に割りあてたほうがいいと思いました。そして空いたボタンを手榴弾用にしてほしかった(手榴弾は銃器の一つという扱いなので武器変更しないと使えません)。
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銃声がかなり大きいです。このほうがリアルだし迫力もあるんだろうと思いますが、ちょっとうるさすぎる気がしました。着弾音をはっきり聞かせてくれたほうが撃ちこみ感があって嬉しい。
敵の位置を把握するためのレーダー等がないことから、ヘッドフォンをつけてプレイしないと敵の位置がわかりにくく難度が上がる気がします。
銃声の方向で大体の位置を掴み、次に射線を見て場所を特定するという感じです。
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はしごを昇降するとき手で武器を構えていて変です。プログラム的には普通の移動と同列の扱いとなっているようです。歩いていてはしごにぶつかるとそのままするすると上っていってしまう。
そのためはしごの途中で横移動すると当然落下します。高所で行動するシーンもあり、操作ミスで落下死することもあるためけっこう怖いです。
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ネットで感想を見ると単独行動ばかりで残念だという意見を多く見かけますが、僕はむしろ仲間がいるのは好きじゃないので単独行動自体はよかったです。(狙っていた敵を仲間に倒されると損した気分になる)
仲間もあるていど撃たれるとちゃんと死にます。仲間はそれほど役に立つというわけでもないですが、死ぬとなると急いで敵を倒そうという気にもなる。
単独任務でも、狭い通路を進み一人づつ倒していくような潜入任務はあまり好きになれませんでした。ステルス性はほとんどなく、序盤の敵以外(スクリプトでの最初の一群以外)は常に発覚状態で進みます。
ある程度広い空間に複数の敵が配置され、障害物を利用しつつ動き回って戦うのが好き。
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敵のドイツ兵は、さぼって酒飲んだりタバコ吸ったり居眠りしてたりしてなかなか愉快です。
しかしそれだけに、不意を突いて撃ち殺すのは気が引けてしまう。どうも戦争ものは「人殺し感」が強くて好きになれない部分もあります。敵役を「極悪非道のテロリスト」とかにしてくれたほうが安心してプレイできる。
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難度は高いもののとても楽しめる快作でした。
コンシューマFPSに慣れてる人にはおすすめです。
●まとめ
開発元 | 2015, Inc. |
発売日 | 2002/05/29(米国) 2002/10/24(日本) |
プレイ記録 | 新兵、古参兵クリア |
メダル | 全ゴールド (一部新兵で取得) |
発砲弾数 | 44175 |
命中弾数 | 7247 |
命中率 | 16% |
有効武器 | MP40 |
被命中弾数 | 5748 |
倒した敵の数 | 4684 |
命中部位一覧 | |
頭部 | 937 |
胴体 | 3899 |
下腹部 | 747 |
左足 | 843 |
右足 | 406 |
左腕 | 192 |
右腕 | 233 |
パスワードも書いて欲しい
コメント by なめこ — 2013 年 5 月 11 日 @ 15:55:08