核戦争から数千年後の未来世界で、地底人に妻をさらわれた男が、テレパシーで会話できる狼とともに地底都市を探検する話です。
ダンテの「地獄篇」をベースにしているそうですが、僕は読んだことないのでどの程度の影響があるかわかりません。
テンポ良く話が進み、作中のちょっとしたキーワードや小道具類がしっかりと伏線になっていたりと、娯楽小説としての完成度は非常に高いです。
サービス満点な物語展開から、ハリウッド映画的な明るいハッピーエンドが待っているのかな、と思いきや、寂寥感の漂うしんみりとした結末になっていて驚きました。
なかなかのおすすめ作品なんですが、入手困難です。(と思ったけどamazonではけっこう安い)