ヴァン・ヴォクトの代表作です。
最初本書のタイトルを見たときは、牧歌的な宇宙冒険ものを想像しました。しかし実際は、ドロドロとした権力抗争や血なまぐさい殺戮シーンのある物語なのでした。
4つの話からなる連作短編集です。
軍人200人、科学者800人からなる大規模な宇宙探査隊が、旅の途中に異星生物から攻撃を受け、それを主人公の卓越した頭脳で撃退するという形で話が進んでいきます。
ヴォクトの著作の中ではかなり綺麗にまとまっており、スランと並ぶ初心者向け作品となっています。
今読むと相当古臭くはあるものの、古いだけに突拍子もないアイデアが出てきたりします。
さまざまな作品に影響を与えたSFの古典でもあるので、SF入門者にはぜひ早めに手にとっていただきたい作品です。