重力定数十億倍の宇宙での冒険物語です。
もうこの一文だけで読みたくなった人もいるのではないでしょうか!? 僕は一発でやられましたよ。
しかも閉塞した社会での暗黒ジュブナイル小説といった雰囲気です。
僕好みすぎて困る。
関係ないけど、今回から本文中にいくつか見出しをつけてみた。
重力定数十億倍の宇宙での冒険物語です。
もうこの一文だけで読みたくなった人もいるのではないでしょうか!? 僕は一発でやられましたよ。
しかも閉塞した社会での暗黒ジュブナイル小説といった雰囲気です。
僕好みすぎて困る。
関係ないけど、今回から本文中にいくつか見出しをつけてみた。
現役物理学者によるハードSF短編集です。
物理学者のハードSFという触れ込みではあるものの、作風はかなり文学寄りで、科学的なアイデアは設定の一部として使っているだけで、メインは登場人物の感情という感じです。
ラリィ・ニーヴンに見られるような、謎解き要素、冒険要素ではありません。
SF的な世界や科学の関わる出来事を、詩的に表現しようとしている印象を受けます。
そのためSFとしての爽快感に乏しく物語自体もかなり地味です。
科学部分を抜いても話が成り立ってしまうという感じでしょうか。
良くも悪くも、科学知識や理解を必要としない作品になっています。
正直言うと僕には合わない作品でした。
話自体はおもしろいんだけど、「現役物理学者のハードSF」という看板から期待するものとは全然違っていて、その落差にガッカリという感じです。
文学小説・一般小説寄りとはいえ、昨今流行り?の「人間を書く」といってチープなメロドラマを繰り広げる作品よりは楽しめると思います。
ヴァン・ヴォクトの代表作です。
最初本書のタイトルを見たときは、牧歌的な宇宙冒険ものを想像しました。しかし実際は、ドロドロとした権力抗争や血なまぐさい殺戮シーンのある物語なのでした。
4つの話からなる連作短編集です。
軍人200人、科学者800人からなる大規模な宇宙探査隊が、旅の途中に異星生物から攻撃を受け、それを主人公の卓越した頭脳で撃退するという形で話が進んでいきます。
ヴォクトの著作の中ではかなり綺麗にまとまっており、スランと並ぶ初心者向け作品となっています。
今読むと相当古臭くはあるものの、古いだけに突拍子もないアイデアが出てきたりします。
さまざまな作品に影響を与えたSFの古典でもあるので、SF入門者にはぜひ早めに手にとっていただきたい作品です。
ヴァン・ヴォクトの長編第一作です。1946年の作品。
超能力種族「スラン」が迫害されている世界で、スランである主人公が仲間を探しつつ冒険する物語です。
主人公とヒロインが若いのでジュブナイルSFっぽいです。
しかし作品に漂う雰囲気はいかにもヴォクト的で、暗く孤独感が漂っている。
処女作ながらヴァクトらしさが充分にあらわれており、それでいてきっちりとまとまっています。
しかし小奇麗にまとまっているぶん物足りなさがないわけでもない……。
不気味な雰囲気のスリラー小説です。と思いきや終盤でドタバタコメディのような奇妙な展開になります。
大量の逆説で構成された変な話とでもいいましょうか。
主人公である「詩人」が、無政府主義者(左翼系テロリストのような感じ)の秘密組織に乗り込み、幹部である「木曜日」になりすまして組織の陰謀を暴き爆弾テロを阻止するという話です。あらすじ的にはそういう話です。
基本的にはスパイもののような雰囲気です。知恵の回る若者が闇に紛れて悪を討つノワール活劇が好きな人は楽しめるかもしれない。
「突如地球を襲った65536個の流星群」「意識の存在価値とは?」「謎の巨大構造物と最悪のファーストコンタクト」「脳を半分失った男が語る人類の最終局面」
といったものすごい宣伝文句が並ぶファーストコンタクトSFです。
随分前に書いた記事なんですが、ネガティブな感想なのでアップしてませんでした。
本作を楽しんだあとワクワクしながら感想を共有しようと思った人には、あまりこういうのは見せたくないわけですよ。
しかし刊行から随分たったのでそろそろこういう意見も出していいだろう……。
当時ネットでの感想を見たら大絶賛という感じでしたが、正直言うと僕はあまり楽しめませんでした。いや、かなりガッカリと言わねばなるまい。
材料はいいんだけど、調理がよくないという印象です。見た目は深そうだけど実は浅いという感じ。
あと情景描写がかなりいまいちで、なにがなんだかわからない場面が多々ある。
赤道円周12万kmの巨大惑星(地球は4万km)を舞台に、飛行機や鉄道などの乗り物を使わずに半周6万kmの旅をするという冒険小説です。
この惑星には無政府主義者達や宗教団体が集まり、各地で自治国家や部族を形成しています。
惑星には金属元素が少ないため、文明もそれほど発達していません。
部外者を嫌う集団や原始退行した部族も多いため、長距離の旅は非常に危険です。
こんな世界に不時着した主人公と一行は、惑星の反対側にある地球直轄地を目指して旅をするのでした。
しかも、一行の中には……敵のスパイが紛れ込んでいる!?
異郷冒険ものを得意とする作家の、ファンタジーっぽいSF作品です。
はるか未来、宇宙進出を果たした人類も文明圏が崩壊してしまい、舞台となる星では科学技術も衰退し中世的な世界になっています。
人口もそれほど多くはなく、山がちな地形の影響で勢力もなかなか広がりません。
そんな世界で、品種改良された巨大なトカゲを使って二大勢力が領土争いを繰り広げています。
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